
2012年8月23日
海に面した三河と山深い信州を結ぶ三州街道は、塩を背負った馬が越えた道。
生きるうえでかかせない塩は、各地で様々な味になった。
家康の故郷が生んだ八丁味噌、新名物の塩カステラ…
宿場町として賑わった足助(あすけ)は、山河に抱かれた町並み遺産。
そこで出会ったのは、親子3代で営む匠、紅葉の名所、茅葺屋根の宿。
今回は塩の道、夏の三州街道を旅します。
地元で名君と慕われた吉良上野介の菩提寺。吉良上野介の木像は普段は見学不可能。寺の行事の際(お盆や正月の三ヶ日、命日の12月14日)は見学が可能。
徳川家康誕生の地。天文11年(1542)、岡崎城内で誕生した。昭和34年(1959)に、ほぼ昔どおりの外観の天守閣に復元。
安政4年(1775)に町並みの大半を焼く大火があったが再建、今も町並みには、江戸中期から明治末までの建物が多く残る。平成23年、重要伝統的建造物群保存地区に選定された。町の入り口、旧街道沿いに馬頭観音と牛馬接待水が残る。
紅葉の名所。寛永11年(1634)、山裾に建つ古刹・香積寺。11世の三栄(参栄)和尚が、植えたことに始まるという。大正から昭和初期には住民のボランティアたちが山中にも植樹していった。
街道一の難所。頂上付近には馬頭観音が残る。
諏訪湖を水源とし伊那谷を貫いて太平洋に注ぐ天竜川。天竜峡は、奇岩が連なる名勝地。
まる八
心が和む茅葺屋根の宿。誠実なご主人とその家族で経営。自慢は、川魚料理。珍しいチョウザメのお造りも堪能できる。キャビア(特別料金)も食することができる。6月〜7月はホタルのバスツアーも行っている。1日2組限定。
住所:愛知県豊田市下平町山口30
TEL:0565-63-2811
合資会社 八丁味噌(カクキュー)
約360年前の正保2年(1645)に創業。古い味噌蔵が残り、見学することができる。敷地内の食事処で様々な八町味噌料理をいただける。
「みそそうめん」は夏期メニューのため、要連絡。
「煮味噌」はメニューにないが、ホームページに作り方参照有り。
住所:愛知県岡崎市八帖町字往還通69
TEL:0564-21-1355
工場見学可能時間 9:30〜16:00
売店営業時間 9:00〜18:00
莨屋(たばこや)
足助にあった14軒もの塩問屋のうち一番の大きな塩問屋。各地の塩をブレンドしていた。現在も、各地の塩(当時とは違うが)を混ぜ合わせ塩を販売している。
住所:愛知県豊田市足助町田町10
TEL:0565-62-0312
まつ月
創業安政2年(1855年)の和菓子屋。職人肌の6代目と息子さん、職人たちで店を切り盛り。100年ほど前から店に伝わる「眠り柿ずくし」は、手間暇かけてつくる極上の一品。「塩カステラ 中馬街道」は街道の新名物。
住所:愛知県豊田市黒田町尾知59-5
TEL:0565-82-2050
定休日/不定休(季節により異なる)
三河家
江戸期から続く老舗の郷土料理屋。下町気質の気のいい家族たちが経営。うなぎが絶品の店。
※塩イカは要問い合わせ
住所:長野県飯田市常盤町1
TEL:0265-22-0293
広瀬重光刃物店
江戸時代から7代に渡り続く老舗の鍛冶屋。山仕事で使う鉈(なた)や鍬(くわ)などを作る野鍛冶として始まった。刀匠としても指折りの技術を有している。
住所:愛知県豊田市足助町西町10
TEL:0565-62-0116
Copyright© BS-TBS, INC. All rights reserved.