2013年9月23日放送
#39「ぶっつけ本番!路線バスの旅
〜温泉俳優♨原田龍二がゆく初秋の秋田〜」(前編)
- 出演
- 原田龍二
「アポなし!地図なし!!台本なし!!!」ぶっつけ本番路線バスの旅。
温泉の魅力にとりつかれ、自らを温泉俳優と呼ぶ 原田龍二が初秋の秋田を旅します。
<旅の始まりは秋田駅>
出発は秋田駅から。
今年の3月、秋田新幹線の新型車両「スーパーこまち」が誕生。
東京から秋田まで最短で3時間45分でアクセス。東北・秋田がぐっと近くなりました。
温泉俳優の原田さん、そんな東北の湯どころ秋田県を旅します。
まずは高速バスで温泉が多く点在するという内陸方面へ出発進行!
<横手名物 B-1チャンピオン>
バスにゆられること1時間30分。到着したのは横手市。
県内第2の人口を有する南部の中心都市です。
初めて訪れたという原田さん、旅の手掛かりをもとめて横手駅にある観光案内所へ。
そこで最初に目に飛び込んできたのが…「横手やきそばMAP!」
そう!横手市は4年前「B-1グランプリ」で優勝に輝き
その名を全国にとどろかせた「横手やきそば」の町なんです。
現在市内には46店舗のお店があり、その味に凌ぎを削っています。
これは食べなきゃ!
<郷土の味 横手やきそば>
バスターミナルで数あるお店の中からオススメされたのが「焼きそばのふじわら」というお店。
開店まで30分待ち続けた原田さん!
お店への取材交渉もスムーズにいよいよ待望の横手やきそばをいただきます。
終戦直後に一軒の屋台から誕生したという「横手やきそば」。
その特徴はゆでた麺を使い、お店ごとにアレンジを加えたウスターソースで味付け。
最後に半熟の目玉焼きがのっかります。
原田さんそのお味に…「マイルドですね!」
「焼きそばのふじわら」さんは創業52年。
ソースの辛みを抑えたマイルドで優しい味が地元でも大人気。
半世紀以上愛されてきた、郷土の味を堪能する事ができました。
<うどんの里 稲庭へ>
次なる目的地は横手市から南へ、山間にある小安峡温泉。
途中、乗り継ぎが必要な「稲庭」は稲庭うどんの郷として全国にその名を知られています。
小安温泉行きのバスが来るまで稲庭の街を散策する事にした原田さん。
早速、稲庭うどんを食べようと郵便局で聞き込み調査。
勧められたのは「佐藤養助」というお店。
実は、稲庭うどんを作っている会社は18社もあるのに、食べられるお店はこの一軒だけ。
地元で唯一稲庭うどんが食べられるお店「佐藤養助 総本店」。
開業は江戸後期。稲庭うどんの元祖ともいわれる老舗です。
醤油つゆと胡麻だれでいただくオススメの「二味せいろ」。
目にも美しいツヤツヤのうどんを、原田さん豪快にすすって一言、「作品みたい」。
<受け継がれる熟練の技>
数々の品評会で評価され、多くの賞を受賞する「佐藤養助 総本店」。
麺の断面を均一にする「つぶし」や風味の決め手となる「乾燥」、工程すべてが手作業で行われる熟練の技によって伝統の味が守られ続けています。
本場で伝統の味を味わった原田さん、いよいよ今夜の宿探しへ!
<秘湯 小安峡温泉へ>
稲庭からバスに揺られ30分、到着したのは小安峡温泉。
情報を求め目の前の案内所に立ち寄ります。
そこで聞きだしたのは「秘湯・阿部旅館」。
なんでも川そのものが温泉になっているという人気の川風呂があるといいます。
「もしもし、今日はお部屋空いてますか?…満室ですか…」
残念ながら阿部旅館は満室。
それでもあきらめきれない原田さん、温泉俳優の意地、せめてお風呂だけでもと阿部旅館へ向かいます。
<奥小安・大湯温泉 阿部旅館>
小安峡温泉にある阿部旅館は山間に佇む一軒宿。
原田さん、ご主人に川風呂に入る事を交渉。
しかし、雨により川の流れが激しくなっているという事で入るのは難しいとのこと。
それでも露天風呂なら大丈夫、という事で念願の入湯です。
<温泉俳優・原田龍二>
聞けばこちらの阿部旅館、開湯は1810年頃と、実に200年以上の歴史をもつ温泉宿。
期待を胸に川沿いにある露天風呂に向かう原田さん、「形容しがたい…俺をまっている…」
温泉に対してどんどん哲学的になっていきます。
そして念願の一湯入魂、思わず心のつぶやきが…
「温泉俳優やっててよかった…」。
湯けむりに包まれた山間の秘湯は、旅人の心を癒やしてくれます。
運がいい事に、予約にキャンセルがあり、一晩泊めてもらう事ができました。
夕食は旬の山菜が楽しめる「かご盛り」をはじめ地元の食材を使った郷土料理が並びます。
中でも自慢の逸品が、ご主人自ら焼きあげる「みなせ牛のステーキ」。
特産の黒毛和牛「皆瀬牛」は、地元酪農家でしか育てられていない希少なお肉。
しつこさがなく、適度な脂ののり具合が旨みをいっそう引き出します。
ワイルドにほおばる原田さん、本当に幸せそう。
どうやら温泉俳優は運も持ち合わせているようです。
<次なる温泉郷へ>
旅二日目。阿部旅館のご主人にすすめられた、乳頭温泉郷を目指して出発です。
横手バスターミナルから、六郷、角館、田沢湖のルートを選択。
しかし、アポなし地図なし台本なしのぶっつけ旅。
寄り道好きの原田さん、すんなりたどり着くはずがありません。
この日も、角館行きに乗り換えるためバスを降りた六郷でぶらぶら歩き。
<水の郷 六郷>
ここ六郷はあきたこまちで有名な米どころ。
さらに古くから百清水と呼ばれる程、多くの湧水が点在し、「名水百選」や「水の郷百選」などに認定される東北でも指折りの「水の町」。
ハタチや酒店の敷地内に湧き出ている「ハタチや清水」。
透き通ったその湧水は、奥羽山脈の伏流水。
1分間に400リットルの清水が湧き出ており軟水で飲むと冷たくまろやかなんです。
<御台所清水>
ひときわ大きな清水を見つけた原田さん。
御台所清水といい、その昔秋田藩主が炊事に利用していたことからその名がつけられたといいます。
今でもご近所の方々が野菜などを洗う炊事場として利用しています。
どこか懐かしい、水の郷ならではの光景に癒やされます。
<名物 ニテコサイダー>
明治35年、六郷湧水で作られた名物「ニテコサイダー」。
適度な甘さでサッパリとした炭酸飲料。年間36万本も売り上げています。
実は原田さん、この「ニテコサイダー」を定期的に送ってくれる知り合いがいるらしく、なじみの飲み物だったんです。
そのルーツを知って、より感慨深いサイダーになりました。
<温泉俳優もうひとつの顔>
米どころ、水どころときたら、やることは一つ!
温泉俳優もう一つの顔、お米好き俳優に早変わり。
御台所清水で出会った農家の奥様に、ご飯をおねだり。
すると炊きたてのご飯に、漬物、ジュンサイの味噌汁までいただいちゃいました。
そこに何かを忘れかけていた何かを見つけ、新たな出逢いを求めて、また旅人は歩きだすのです。
今週の「それおも」スポット
焼きそばのふじわら【横手やきそば】
秋田県横手市寿町8-16
電話:0182-33-1648
アクセス:羽後交通 バス停「横手バスターミナル」徒歩10分
営業時間:11:30〜14:30 定休日:水曜・木曜
佐藤養助 総本店【稲庭うどん】
秋田県湯沢市稲庭町字稲庭80
電話:0183-43-2911
アクセス:羽後交通 バス停「稲庭梺」徒歩15分
食事:11:00〜17:00 見学:09:00〜16:00 定休日:年中無休
奥小安・大湯温泉 阿部旅館【小安峡温泉】
秋田県湯沢市皆瀬字小安奥山国有林34
電話:0183-47-5102
アクセス:羽後交通 バス停「小安温泉」車で5分
チェックイン:15時〜19時 チェックアウト:10時
ハタチや清水(ハタチや酒店の敷地内/六郷湧水群)
秋田県美郷町六郷字本道町52-1 電話:0187-84-0080
アクセス:羽後交通 バス停「六郷米町」徒歩7分
営業時間:06:00〜20:00
定休日:年中無休 ※ご主人に一声かければ見せてくれます。
御台所清水(六郷湧水群)
秋田県美郷町六郷字宝門
アクセス:羽後交通 バス停「六郷米町」徒歩7分
手づくり工房 湧子ちゃん【仁手古サイダー】
秋田県美郷町六郷字大町71-7
電話:0187-84-3500
アクセス:羽後交通 バス停「六郷米町」徒歩10分
営業時間:09:00〜18:00
定休日:第2・4木曜、祝祭日(夏季繁忙期は除く)