2013年02月11日放送
#19「ローカル鉄道で行く!“温泉駅”めぐり旅 前編」
- 出演
- 川野太郎 荻原次晴
「〇〇温泉駅」と名前のつく鉄道の駅。なんと全国でおよそ50ヶ所もあるそうです。
宮城県・小牛田駅から、山形県・新庄駅までを走る、陸羽東線(りくうとうせん)。「奥の細道湯けむりライン」とも呼ばれています。
早稲田大学体育会出身の先輩・後輩という間柄の川野太郎さんと荻原次晴さんの二人が、冬の陸羽東線に乗り込み、見つけた「温泉駅」に途中下車!鳴子温泉郷の名湯・秘湯を味わい尽くします。
<まずは「川渡温泉駅」で途中下車。>
400もの源泉と豊かな泉質。古くから湯治場として栄えてきた鳴子温泉郷。「青春18きっぷで行く温泉番付(平成19年版)」で鳴子温泉郷は堂々の東の横綱!
実は、江戸後期に作られた温泉番付でも、東の前頭五枚目にランクされています。
その玄関口にあたるのが「川渡温泉(かわたび)駅」。地元の方に案内されたのは「川渡温泉浴場」です。
湯の花が舞う、こちらの共同湯は、濁りのある緑色。もちろん、源泉かけ流しです。湯の温度は44〜46℃ということでかなり熱め。
荻原さん「湯の花がたまってますよ」
芭蕉と弟子の曽良は、元禄二年(1689年)、この地を訪れています。ここ小黒崎と、美豆の小島の初夏の景色を見るためでした。「奥の細道」には、「小黒崎、みずの小嶋を経て、なるごの湯より尿前の関にかかりて、出羽の国に越えんとす」と書かれています。鳴子温泉を通って関所を越え、出羽の国・山形へと向かったわけですね。
<「鳴子御殿湯駅」で途中下車>
「鳴子御殿湯駅」は、昭和27年の開業。 駅の業務は、温泉旅館組合の地元の人が交代で担当しているそうです。
鳴子御殿湯駅を中心に広がるのが、東鳴子温泉です。
江戸時代中ごろからの湯治場で、仙台藩は伊達のお姫様が身体を癒した湯殿としても知られています。駅の名前も、そこから付けられたんですね。
大正14年創業の高友旅館。その、名湯・黒湯とはいったいどんな温泉?
川野さん「本当にオイルみたいなにおいが。日によって湯の色が違うらしいけど、今日は緑色ですね。内蔵にジンジン響いてくるような…」
源泉に恵まれた東鳴子温泉で、高友旅館の源泉は4つもあり、荻原さんは、「ラムネ風呂」と呼ばれる不思議な温泉へ。
荻原さん「なんか、白い泡のようなものが下から出てきます、ラムネ風呂っていうくらいですからね」
<銀世界を抜けると…>
「奥の細道湯けむりライン」の中でも、ひときわ賑わいを見せる、『鳴子温泉駅』。街には近代的なホテルや大型の旅館が建ち並びます。
<鳴子温泉のシンボル!「滝の湯」へ>
共同浴場「滝の湯」は、千年の歴史を持つ、伝統の湯。木の樋から流れる湯の滝は、源泉かけ流し。
外で源泉の温度を調節してくれているおかげで、熱めとぬるめ、二つのお湯が楽しめます。
「滝の湯」の泉質は強い酸性。金属はすぐに錆びてしまうため、建物に釘は使えず、昔から木を組んで建てられてきました。電話機もすぐに壊れてしまうので、電話線も引いていないのだそうです。
今週の「それおも」スポット
川渡(かわたび)温泉浴場【共同浴場】
宮城県大崎市鳴子温泉字川渡25-59
電話:なし
アクセス:JR陸羽東線 川渡温泉駅下車
営業時間:大人200円・子ども100円 6:00〜22:30 年中無休
高友旅館【黒湯・ラムネ湯など】
宮城県大崎市鳴子温泉字鷲ノ巣18
電話:0229-83-3170
アクセス:JR陸羽東線 鳴子御殿湯駅下車
営業時間:入浴のみ 500円 10:00〜16:00
滝の湯【打たせ湯】
宮城県大崎市鳴子温泉湯元84
電話:なし
アクセス:JR陸羽東線 鳴子温泉駅下車
営業時間:大人150円・子ども100円 7:30〜22:00 年中無休