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2012年12月24日放送

#13「不景気でも強い！超高級ブランドの秘密」

出演

ドン小西

普段は決して裏側を見せることのない一流ブランドが、そのベールを脱ぐときがある。それが「パーティー」という一夜限りの饗宴。招待されたもののみが入ることを許される秘密の世界へ、カメラが潜入…。超高級ブランドがしのぎを削る華麗な世界。その舞台裏にご招待。

＜あこがれ戦術の最初の仕掛け人は「モードの帝王」だった！＞

誰もがその名を知る、イタリアの超高級ブランド、ジョルジオ アルマーニ。日本での彼らの本丸、アルマーニ / 銀座タワーの５周年記念パーティーへ潜入。
招待状が送られたのは有名人やいわゆる「上顧客」などだけ。ブランドは、そのイメージにあうと考えた著名人たちを招待。時には、服を貸し出して着て来てもらうこともあるのだとか。
有名人に、そのブランドの服を着てもらいＰＲに使うことは、今やファッションブランドの常套手段ですが、最初に始めたのはアルマーニだったのだそう。
一方、お得意様中のお得意様「上顧客」は、有名人らと特別な時間を共有できるという優越感を存分に味わうことができ、さらにブランドへの愛着を深めていく…。これもセールス戦略のひとつなのです。

＜ボギーとオードリーが“共演”！＞

高級ライターや万年筆で知られるフランスのエス・テー・デュポン。140周年記念というハードルの高いパーティーに潜入です。
ジャクリーン・ケネディ夫人がオーダーしたことから始まった筆記具の製作など、その歴史は、まさに世界中のセレブと共にありました。また、英国王室のロイヤルウェディングでは、フランス政府からの公式の贈答品に選ばれています。
140周年を記念して造られたのが、上顧客中の上顧客だったオードリー・ヘップバーンとハンフリー・ボガートにちなんだ商品。
ひとつは、オードリーが使っていたバッグの復刻モデル。レザーをダイヤモンドの粉で磨くというデュポンならではの製法が特徴です。
もう一つは、ボギーがオーダーした時のデザイン画から誕生したオイルスキンキャンバスのバッグ。
日本発で、世界に通用するスペシャルなものを…と、140周年の記念企画を考えていたエス・テー・デュポンの日本のガイエ社長のもとにある日、意外なお客様が！ガイエ社長も大ファンの漫画「ワンピース」の作者、尾田栄一郎さん。
「デュポンの歴史に残るデザインを」というガイエ社長の熱烈なラブコールに、大のデュポンのファンだった尾田さんも快諾。そして「眠れる人魚」をモチーフにしたライターと万年筆のデザイン画が尾田さんから届きました。
そして、デュポンの持つ技術の粋を生かした「眠れる人魚」が完成、140周年パーティーでお披露目となりました。
その時代、時代に輝くセレブたちとつながっていくことが、高級ブランドの次なる時代の一ページを作り上げていくのです…。

＜いまや、発信者は有名人だけではない…＞

「世界で最も美しいプリント」と称されるフランスのレオナール。今年のパリコレを再現するという、六本木で開かれたパーティーに潜入。
「レオナールの次なる顧客になりうる、若い女性層を獲得したい。」ブランドのイメージ戦略の責任者「プレス」の作戦に密着です。
会場となるホテル側との打ち合わせ。今回もっとも力を入れた一つが、パーティーに出すスィーツのデザイン。味はもちろんのこと、重視したのはその「デザイン」です。今回のショーのテーマであるランの花柄をイメージしつつ、“見た目が写真映えすること”。
今の若い女性は、ブログやフェイスブックなど、ネット上に自分のページをもち、ちょっといいものやおいしいものに出会うと写真を撮ってすぐに掲載する傾向が強いことをとらえて、パーティーに参加した若い女性にインターネットでブランドイメージを発信してもらおうという目論見です。ターゲットの若い女性をとらえると同時にその「発信力」も利用しようという“一石二鳥作戦”ですね。
その狙いは見事に的中！スィーツなどのパーティーフードには、デジカメやスマホをもった若い女性が殺到し、あっという間に品切れに。 パーティーの終盤、ネット上をチェックするとすでに、パーティーの招待客のブログやフェイスブックにはレオナールのスイーツの画像がたくさん！…プレスの作戦は大成功に終わったようです。

今週の「それおも」スポット