番組のメールコーナーやHPに寄せられた質問に対するドクターからの回答を掲載しています。
(注:皆様から頂いたメッセージは番組やコンテンツに役立てるよう必ず目を通しておりますが、個別に返信・対応をお約束するものではありません。このコーナーに於きましてもすべての質問に対して回答を掲載するものではないことをご了承下さい。)
2005年6月26日,7月3日OA テーマは『水分』
Q:
1週間ほど前から急に、トイレに行く回数が増えました。実は以前に何度か膀胱炎になったことがあり、その度に熱を出していました。その時、先生に何度も膀胱炎になる人は、腎臓に影響が出ることがあると伺いました。腎臓に何か異常があるのでしょうか?
(43歳 女性) |
A: 膀胱炎を繰り返しているということですが、特徴的なことは熱も一緒に出ていたということです。膀胱炎だけですと、普通は熱は出ません。熱が出るのは、膀胱よりも上の尿管、腎臓に細菌が進んで行き侵入して感染を起こすからです。要するに、急性腎盂腎炎というものを起こしたからだと考えられます。急性腎盂腎炎を繰り返し、腎臓の主立った働きをする皮質というところにまで炎症が及んで腎臓の機能が低下してしまうということが時々あります。急性腎盂腎炎は、背中の辺りを叩くと痛いということが特徴的です。高熱と響くような痛み、そして尿が濁るという特徴があります。トイレの回数が増えたとありますが、これは膀胱炎の症状だと思われます。膀胱炎の症状は、尿の回数が増える、尿をした後もまだ全て出ていないような感じがする、尿が濁るということです。そして、それプラス熱が出るということですから、膀胱炎から始まって再び急性腎盂腎炎にかかってしまったということでしょう。感染症、膀胱炎、急性腎盂腎炎をしっかりと治療するとともに、腎臓の働きも定期的にチェックすることが必要です。早く病院へ行き治療を受けましょう。抗生物質による治療が必要だと思います。 |
Q:
ここのところずっと体がだるく、朝、顔を洗おうと洗面台の鏡をのぞき込むと別人のようにむくんでいることがあります。特にまぶたのむくみがひどく、目がなかなか開かないこともあります。何か病気の可能性があるのでしょうか?(54歳
男性) |
A: 54歳男性ということで、やはり腎臓をしっかりと調べなければならないと思います。ネフローゼ症候群というのは、54歳の中年の男性にも十分に起き得る病気です。ですから、ネフローゼ症候群があるのかどうか、つまり尿の中にタンパクが多く出ているかをチェックしなければなりません。また、腎臓の働きがどのくらい落ちているのか、腎不全の状態になっていないかどうか、血液でも検査しなければなりません。すぐ病院で検査を受けましょう。 |
2005年6月12,19日OA テーマは『髪の毛』
Q:
夫に「頭のてっぺんから薄くなってきている」と言われ、気にしています。友達はみな、ボリュームを出すためにいわゆるおばさんパーマをかけているのですが、パーマをかけて髪が傷み、余計に薄くならないのかと心配です。また、白髪も多くなり、染めようか迷っているのですが、これも髪が傷んでしまうのではないかと思い、できません。どの位間隔を空ければ、パーマや白髪染めをしても髪を傷めないのでしょうか?(56歳
女性) |
A: 問題は、パーマをかけたり、白髪染めをして、髪が乾燥するというところにあるんです。トリートメントをしながら、髪を傷めないような素材を使ってパーマや白髪染めをすると良いと思います。やっぱり、細くなっていると乾燥しやすくなりますから、抜けるというよりは切れやすくなるというのが問題だと思うんですね。初めてかけるときは、パーマと白髪染めは別々の日にやったほうが良いと思います。だいたい一ヶ月に一度くらいであれば問題はないと思います。 |
Q:
18歳の頃から髪を脱色していました。脱色のために、海外の強い薬を頭皮にも塗ったりする事がありました。今は、一ヶ月に一度ヘアカラーをしていますが、髪のパサツキが気になります。シャンプーをするとギシギシし、手に髪が絡まり、ドライヤーをあてるとかなり抜け毛が多い気がします。髪は肩甲骨のあたりまで長く、日ごろきっちり三つ編みをしていますが、ほどくとやはりたくさん抜けています。このパサツキや抜け毛は以前の脱色の影響でしょうか?また三つ編みにきつく縛るのは髪の毛には悪いのですか?
(22歳 女性) |
A: 脱色は髪が傷みます。髪の毛の中のタンパク成分も水分もそこから出てしまいますから、そのあときちんと、外側から潤いを保つようなものを使わないと、切れやすくなってしまいます。この方の場合、18歳の頃の脱色の影響はもうないと思いますので、悔いることはないですが、月に一度ヘアカラーをしていて髪がパサつくというのは、ちょっと強いものを使っているんではないでしょうか?もしくはご自分の髪質に合っていないもので、乾燥してしまっているというのが起きているんではないかと思います。そうすると、髪が抜けているというよりも、切れてしまっている可能性があります。長くて絡まった状態でシャンプーをすると、余計に切れやすくなりますから、もしかして枝毛が多いんじゃないかと思います。まず、シャンプーをする前にブラッシングを丁寧にして、髪を滑らかにしてから洗うということも大事ですし、トリートメントやコンディショナーをうまく使って、潤いを保つことも大事です。それと、三つ編みもあまりきつくしまうと、細くなって弱っている髪が傷ついてしまうので切れてしまいます。それとギュ−っと縛ると、生え際の毛穴が傷んでしまってポニーテール脱毛という抜け毛が生じることがあります。ポニーテールなどギューっと縛る髪型を長い期間やっていると、毛穴が傷むことがあるので、髪を縛るときは引っ張りながら縛らないほうが良いと思います。お子さんの髪を縛るときも注意が必要です。髪質に合った髪型をすることも大事ですね。 |
2005年5月29,6月5日OA テーマは『カルシウム』
Q:
68歳になる母は、7年前、腰と胸に痛みを起こしました。原因は背骨の圧迫骨折でした。軽度だったので、ギプスで固定して、約1年かけて歩けるようになるまで回復しました。ところが最近、また同じような痛みが起こり始め、圧迫骨折が再発したのかも、と心配しています。現在は、比較的負担の少ない治療法として、背骨にセメントを流して固める方法があると聞きました。どんな治療法か詳しく教えてください。(47歳
女性) |
A: このメールだけではちょっと分かりませんが、もし過去に圧迫骨折した同じところに痛みがある、ということになりますと、骨がくっついていない可能性があります。背骨の一つ一つは円柱形をしています。缶詰の缶のような、横から見たら四角く見えるのですが、それが圧迫骨折の場合、つぶれてぐしゃっと扁平になったり、クサビ状になったり、変形して見えます。これは、だいたいひと月もすれば、骨がちゃんとがちゃっとくっつきますが、なかにはくっつかないで、プカプカとワニが口を開けているような状態になってしまう事があるんです。前かがみになるとくっついてみえるけれど、身体を後ろに反らすと開いてしまう、こういう状態を偽間接といいます。偽の間接は骨がくっついていないので、背中のほうから、カルシウムの練り歯磨き粉のようなものを注射します。ペースト状のカルシウムですから、吸収されて、自分の骨に置きかわります。ちゃんとした手術で、7〜8年前から開発されて今、治療法として一部で行われています。全国に完全に広まっているわけではないですが、このような身体にあまり負担をかけない治療法があるんです。このメールの方が聞いた骨セメントはまた別の治療法になりますが、専門の先生に相談してみましょう。 |
Q:
私は10代から、ダイエットで急激に痩せたり、お菓子だけで食事をとらずに過ごすなど、不規則な食生活を送っており、骨粗鬆症を心配しています。骨粗鬆症の検査で、血液と尿から骨の質を調べる方法があると聞きました。検査を受けるには何科に行けば良いのですか?(28歳
女性) |
A: 一般的に骨のことを調べるのは整形外科です。この方は女性ですから、婦人科でも骨のことを調べたり、アドバイスしてくださる先生がおられると思います。また、内科でも一部の先生はホルモンを含めて調べてくださると思います。検査ができるのは、整形外科、婦人科、内科、です。血液と尿を調べる検査ですが、骨が壊されると骨の中のコラーゲンというたんぱく質が、血液の中に入ってそれが尿に出て行くんです。ものすごく微量ですが、食べたお肉のコラーゲンとはまた別の「骨のコラーゲン」がでてくるんです。それが血液検査でわかります。また、この検査で、今現在骨が壊されているのかな、あまり壊れていないな、という状態がわかります。骨の壊されるスピードが分かるんですね。本当は骨のカルシウム量を調べるのが一番良いのですが、この血液、尿から調べる方法を骨代謝マーカーといって、医療保険の範囲でできる検査法です。この骨代謝マーカーを調べるか調べないかは、各々ドクターの判断によりますから、ご相談してみて下さい。 |
※以前のQ&Aはバックナンバー化されました。
下記のバックナンバーをご参照下さい。
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