番組のメールコーナーやHPに寄せられた質問に対するドクターからの回答を掲載しています。
(注:皆様から頂いたメッセージは番組やコンテンツに役立てるよう必ず目を通しておりますが、個別に返信・対応をお約束するものではありません。このコーナーに於きましてもすべての質問に対して回答を掲載するものではないことをご了承下さい。)
2004年10月31日OA テーマは『頻尿』
Q: 2年前から頻尿と残尿感があり、人に相談もできず苦しんできました。トイレでは、隣りに人がいると気になって尿が出ず、個室を利用しています。心配になって自分で調べてみると、薬を飲めば治るということですが、本当ですか?また、普段の生活ではどのようなことに気を付けたらよいのでしょうか?
(27歳 男性)
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A: 27歳の男性で頻尿と残尿感があるということが訴えですので、これから類推できる病気は、神経性頻尿や前立腺炎、そして細菌が見つからなかった場合の前立腺の症状として前立腺症などが考えられます。神経性頻尿という病気の場合は、緊張して何かをする前にトイレに行くという事と同じ症状です。この場合には、緊張している場合にトイレに行きたくなるわけですから、夜トイレに行きたくて起きるという事はありません。前立腺の炎症の場合は、前立腺炎と言われていますが、この場合には炎症を抑える薬を内服すれば症状が落ち着きます。前立腺症は、病気の状態と症状とがまだよく理解されていないということがあり、このような病気の場合も、何らかの形で症状を良くする薬を内服することで改善していきます。前立腺の炎症の場合は、刺激の強い食事やお酒を控え、頻尿であってもトイレに我慢しないで行くほうが良いです。
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Q: 半年前から、重い荷物を持ち上げる時など、お腹に力が入ると、尿が少し漏れてしまうようになりました。風邪をひいて咳をした時や、笑った時などにも同じ事が起こります。
治すことはできますか?どんどんひどくなるのではと心配です。 (66歳 女性)
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A: 66歳の女性ということから考えますと、腹圧性の尿失禁が起こっています。治すことができますか?ということですが、これは必ず治せます。症状が軽ければ薬を飲んで治すことができますし、症状が重い場合は、2〜3日入院が必要になりますが、最近ではかなりの確率で手術の結果もとても良くなっていますので、簡単な手術をすれば治ります。尿失禁の手術ですが、これは泌尿器科がメインになってやっています。現在では、女性の先生達もたくさん泌尿器科にはいますし、尿失禁の外来をやっている先生もいます。私がおります、三井記念病院の場合は、産婦人科がこの尿失禁の手術をしています。ほとんどの所が泌尿器科で行っていますが、一部、産婦人科の女性の先生が手術を行っている施設もありますので、病院で診察を受けて下さい。
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2004年10月24日OA テーマは『結膜炎』
ドクターQ&Aは、こちら
2004年10月17日OA テーマは『目のかゆみ』
Q: 私の6歳の娘は小児喘息なのですが、先日、発作を起こした時に目もかゆいと言い出しました。見てみると目が真っ赤に充血しており、先生に伺った所、アレルギー性結膜炎とのことでした。この結膜炎は喘息が治らないかぎり続くのでしょうか?視力の低下など目に悪影響がでないかと心配しています。
(34歳 女性)
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A: 喘息もアレルギー性結膜炎もその人にとって刺激となるアレルゲンという物質で気管支や結膜、鼻などが炎症を起こします。メカニズムは非常に近いので、喘息を持っている方で目のかゆい方、結膜炎症状が出る方も少なくないと思います。しかし、喘息なんかも成長するにしたがってだんだん症状が少なくなっていくように、結膜炎に関しても症状があれば眼科に診てもらい、適切な治療をしていけば、徐々にコントロールしていくことが可能になり、症状も落ち着いていくと思います。最後になりますが、視力が落ちるというような病気になることがないわけではないので、目のほうにも症状があれば眼科に診てもらい、適切な治療を受けてください。過度に心配することはないだろうと、視力が落ちたりするまでになるのはごく一部の方だけだろうということでありながら注意して頂きたいなと思います。
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Q: 20歳の頃からコンタクトレンズを使用しています。3ヶ月前にハードレンズからソフトレンズに変えたのですが、1ヶ月ほど前、目に異物感があり、痛がゆくなったためまぶたの裏を見た所、白くブツブツしたものが出来ていました。その後、なるべくメガネをかけるようにするとブツブツは小さくなり、症状も治まってきました。やはりソフトコンタクトが原因だったのでしょうか? (25歳
男性)
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A: 巨大乳頭性結膜炎という病気があるんですが、コンタクトレンズが原因だというのが一番多いと思います。物理的刺激が結膜に長期間続きますと、裏側に巨大乳頭というボコボコした腫れが出てきて、それが痛がゆいなどの症状を起こします。例えばコンタクトレンズは目に異物を入れているわけですから、刺激になることもありますし、ソフトコンタクトレンズは水気を含んだレンズなので、たんぱく質や老廃物がだんだん沈着していきます。それが適切なコンタクトレンズの管理をしていない人のアレルギーの引き金になり、ブツブツが出来るということなので、正しいコンタクトレンズの使い方をしているかどうかなど、そういうことも含めて専門医に診てもらったらいいんではないかと思います。
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2004年10月10日OA テーマは『アルツハイマー病』
ドクターQ&Aは、こちら
2004年10月3日OA テーマは『もの忘れ』
Q: 62歳になる父親のもの忘れが気になります。3ヶ月前、「言葉が出にくくなった」と言って、病院でMRI検査を受けると、かくれ脳梗塞を起こしていたことが分かりました。最近、もの忘れが急にひどくなったように見え、このままぼけてしまうのではと心配です。もの忘れを予防する方法はありませんか?
(38歳 女性)
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A: この方は脳血管痴呆ということですね。脳梗塞を起こす度に、徐々に段階的に症状が悪くなっていきますので脳梗塞を予防することが、もの忘れの予防にもつながるのです。ですから、もし高血圧があれば、それを治療しなければいけませんし、糖尿病や高脂血症、肥満などはなるべく治療して、正常な状態に近づけていくようにすると、もの忘れを予防することができます。そして、水分も充分摂る事も大切です。血がドロドロになって濃くなると、血管がつまりやすくなってしまうので、特に夏場は脱水にならないようにしましょう。また、風邪をひいた時などに水分が摂れないことがよくありますので、熱を出したら必ず水分を補うように気をつけると、ある程度進行を抑えることができます。
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Q: 74歳になる母親のことで悩んでいます。半年前、初期のアルツハイマー病という診断を受けました。最近は、もの忘れ以外にも、頑固になって急に怒りだすなどの行動が目立つようになりました。私達家族はどのように接するのが良いのでしょう?(49歳
女性)
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A: 例えば食べた事を忘れてしまうという時は、「さっき食べたじゃな いの!!」などと強く怒ってしまったりすると、それは逆効果です。そのような感情のしこりというのは、後まで残ってしまいます。食べた事は忘れてしまうけれど、そのような気持ちというのは残ってしまいますので、叱ったり怒ったりせず、なるべく穏やかに「また後で食べましょうね」とか「今準備していますからもう少し待って下さいね」というふうに言ってあげたほうが良いです。その患者さんの世界に入ってあげて、同じように接してあげる、優しく接してあげるということが大事な事なのです。アルツハイマー病の一つの特徴に、「もの盗られ妄想」というものがあるのですが、そういった時にも「私じゃない!!」などと叱ったりせずに、例えば「集金に来たのでちょっとお借りしました」など、そのような形で接してあげて下さい。頭ごなしに否定したりするのは良くありません。
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※3月以前のQ&Aはバックナンバー化されました。
下記のバックナンバーをご参照下さい。
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