番組のメールコーナーやHPに寄せられた質問に対するドクターからの回答を掲載しています。
(注:皆様から頂いたメッセージは番組やコンテンツに役立てるよう必ず目を通しておりますが、個別に返信・対応をお約束するものではありません。このコーナーに於きましてもすべての質問に対して回答を掲載するものではないことをご了承下さい。)
2002年12月29日OA テーマは『脂肪肝』
Q: 20年来、健康診断のたびに「脂肪肝」と診断されてしまいます。食事にも気をつけ適度な運動をする毎日ですが、γ―GTPとコレステロールの値がいつも高めなのです。糖尿病などはありません。「脂肪肝」を治すためには、これ以上何をすればよいのでしょうか?(58歳
会社員)
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A: γ―GTPが高いと言うことは、お酒の飲み過ぎが考えられます。ビール大瓶なら2本、適量を守ったほうがいいでしょう。また体重が標準を超えているのなら、食生活を見直しましょう。 |
Q: 小学5年生の息子は、太り気味で152cm、65kgあります。子供でも脂肪肝になる可能性はあるのでしょうか?子供の場合はどうしたらよいのでしょうか?
(41歳 主婦) |
A: 子供の脂肪肝が非常に増えています。このお子さんも恐らく脂肪肝ではないでしょうか。また、子供の非アルコール性脂肪性肝炎も増えているんです。ですから、早く小児科や肝臓を専門にしているお医者さんにご相談した方がいいでしょう。
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2002年12月22日OA テーマは『深部静脈血栓症』
Q: 半年くらい前から「足がだるい、重く感じる、痛み」などの症状があります。先日、病院に行ったところ「関節炎」と診断されて湿布薬をもらいました。でも、あまり効き目がなく症状が改善されません。そう言えば、1年前に骨折をして3ヶ月程入院していた事があります。何か関係があるのでしょうか?(53歳
主婦)
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A: 3ヶ月の入院をしているという事は、ギブスを巻いていたと思います。ギブスを巻いている間は足を動かせないので、血栓ができることがあります。「ギブス後に血栓症を起こした」と言う報告は結構あります。しかし、その場合の症状は、足の腫れ・痛み、肺動脈血栓症を起こしている場合は呼吸困難などです。この方は、深部静脈血栓症を疑うほど重くはないと思います。寧ろ、ギブスで長期間固定していた事により、神経が傷んで神経症を起こしている可能性があります。 |
Q: 2年前、32歳の時に「深部静脈血栓症」にかかりました。以前、お医者さんに「妊娠はやめたほうがいい」と言われました。でも、最近になって、別のお医者さんからは「大丈夫ですよ」とも言われました。子供が欲しいので迷っています。一体どちらなのでしょうか?
(34歳 主婦) |
A: 左足に血栓が出来やすいのは、左側の静脈は背骨(左足の静脈は背骨を超えた場所で、右足の静脈と合わさる)と動脈に挟まれており、両方から圧迫を受けるからです。妊娠してお腹の中で赤ちゃんが大きくなると、更に圧迫されるので血栓ができやすくなります。太った人以外に、妊娠中やピルを服用している人も血栓ができやすくなります。それは、女性ホルモンには血が固まりやすくなる作用があるからです。専門の先生にきちんと診てもらって、その上で妊娠をコントロールするのがよろしいでしょう。
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2002年12月15日OA テーマは『うつ病』
Q: 今年の春に、父が定年退職しました。それ以来、どこか元気がなく物忘れが増えました。でも、本人は物忘れに気付いていないようです。病院へ連れて行った方が良いでしょうか?(40代
女性)
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A: 「退職うつ病」という言葉があるくらいで、定年して仕事がなくなった、(仕事を)やり遂げたという事でうつ病になる方が多いです。50〜60代はうつ病になる方が多いです。また、うつ病の症状として物忘れがひどくなる事もありますので、うつ病を疑ってみていいと思います。しかし、年齢からみてボケ(痴呆)の可能性もあります。 |
Q: 3ヶ月前、友人が子供を産みました。それ以来、どこか塞ぎ込みがちで元気がありません。以前は音楽を聴く事が好きで、家でもよくCDを聴いていましたが、今はそれも楽しくないようです。とても心配です。
(30代 女性) |
A: 女性の場合は、出産時にうつになる方が多いです。「マタニティブルー」と言われますが、これはある一定の期間(短期間)で回復します。しかし、この方の場合はうつ状態が3ヶ月も続いているということですので「産後うつ」の可能性があります。
専門医に相談して下さい。「マリッジブルー」に関しては、結婚も一種のストレスになりますので、人によってはうつになるかもしれません。
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2002年12月8日OA テーマは『狭心症』
Q: 2週間前より両腕が痺れてきました。痺れだしてきた時に、首のMRI検査を受けましたが異常はありませんでした。思い当たることとして、パソコンに12時間位向かう日が3週間程続いています。心臓や脳が何かの病気ということはないのでしょうか?ここ半年、月1回位のペースで胸が締め付けられるように痛み、水を飲むと治るという症状があります。(37歳
男性)
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A: 水と飲むと治るというのは、狭心症と言うより不整脈の発作を起こしたときによくあります。パソコンをずっと同じ姿勢でやっていると筋肉痛が生じ胸が苦しくなる可能性があります。 |
Q: 65歳になる私の妻が狭心症と診断され、薬を飲み始めました。私達夫婦は旅行が趣味で、来年の正月もハワイで過ごす計画を立てています。無事に旅行を楽しむために注意すべき事を教えて下さい。
(62歳 男性) |
A: 狭心症の方が海外旅行をする時に気をつけなければならないのは、医療のシステムの違いです。なかなかお医者さんに診てもらいづらいので、必ず、発作時のニトログリセンやそれ以外の発作の予防薬ベータ遮断薬などを持っていき、かかりつけ医に普段飲んでいる薬などを英文で書いてもらうと良いでしょう。
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2002年12月1日OA テーマは『帯状疱疹』
Q: 今年の春に結婚しました。結婚してすぐ、妻が「帯状疱疹」にかかってしまいました。現は、皮膚の症状も消え痛みもなく病院通いはしていません。そろそろ子供を産みたいと考えているのですが、帯状疱疹は産れてくる赤ちゃんに感染することはあるのでしょうか?(32歳
男性)
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A: 帯状疱疹は治っていますから、赤ちゃんに対する影響は全くありません。ただ問題なのは、この方とは違って妊娠中に帯状疱疹にかかることがあることです。妊娠中に帯状疱疹にかかっても、帯状疱疹はある限られた場所だけの病気ですから、時にそこだけで抑えきれずに血液の中に入り、例えば帯状疱疹があったとして、水疱瘡と同じような発疹が体に出ることがありますが、その場合は血液に入っているので問題になるのですが、普通は妊娠中に母親が帯状疱疹にかかっても、胎児に対する影響は全くありません。この方の場合は、妊娠前に治っているので心配ありません。 |
Q: 3ヶ月前、右腕にピリピリとした痛みを感じ、病院に行ったら「帯状疱疹」と診断されました。先日引っ越しのお手伝いに行った時、荷物を持ち上げようとしたら、右腕に力が入らないことがありました。これも帯状疱疹が原因なのでしょうか?
(57歳 女性) |
A: 帯状疱疹は痛いとか、しびれる、感じが鈍くなるという病気。これは、知覚神経という、知覚神経の病気です。ところが、腕を動かすとか物を持ち上げるなどのような運動神経のほうにこの病気がおよぶということは普通はありません。しかし、腕に帯状疱疹ができて治ってみたら腕が上がらないとか、指が動きにくいとかそういうことはあります。そしてもう一つが顔面神経麻痺です。顔に帯状疱疹ができると、顔面神経麻痺を起こすことがあります。こういったように、普通は知覚神経領域といって知覚神経の病気ですが、運動神経がおかされることもまれにあります。帯状疱疹後神経痛と同じように顔面神経麻痺は早い人は1ヶ月ぐらいで治ります。3ヶ月かかる人もいますし、半年かかる人もいます。この場合は、麻痺を起こす場所が決まっているので、麻痺を起こしやすい場所に帯状疱疹ができたら、抗ウイルス薬と消炎鎮痛薬だけでなく、また別に例えば、副腎皮質ロイドというような特別な麻痺を起こさせないようにする薬も使われています。
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