番組のメールコーナーやHPに寄せられた質問に対するドクターからの回答を掲載しています。
(注:皆様から頂いたメッセージは番組やコンテンツに役立てるよう必ず目を通しておりますが、個別に返信・対応をお約束するものではありません。このコーナーに於きましてもすべての質問に対して回答を掲載するものではないことをご了承下さい。)
2004年1月25日OA テーマは『痛風』
Q: 昨年の11月ですが、人間ドックで、尿酸値が8.0の高尿酸血症と診断されました。昨年末から背中の左側に違和感を感じるようになり、時々胸が苦しくなることもあります。良きアドバイス、お願い致します。(57歳
男性)
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A:尿酸値が8.0ということで、やはり高尿酸血症はたしかだと思います。こういう方が痛風を起こしやすいのは確かなんですが、背中の左側の違和感、痛みというのは、痛風の症状ではないです。ただ、尿酸値が高い人というのは、高血圧、高脂血症、それから肥満、生活習慣病の合併症を持つことが多いんです。ですから動脈硬化が非常に進みやすいと言われています。ひょっとすると今おっしゃっている症状というのが、狭心症などであったりする可能性が高いので、これは一度内科の先生に受診されてちゃんとした検査をして頂くほうが宜しいかと思います。
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Q:一年程前から、足の甲の痛みに悩んでいます。椅子に座っている時などに突然起こり、数分間続きますが、自然に治まります。今のところ、普段の生活に支障はありませんが、何か病気の前触れかと心配しています。一度、検査を受けたほうがよいですか?(53歳
女性)
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A:足の痛みということで、痛風を疑われていると思うんですけれど、45歳の「女性」ということ、それだけで痛風である可能性は少ないです。それと、痛風というのは、一度痛くなると、やはり一週間ほどずっと痛いんですね。大変痛い。数分間で痛みが自然に治まるというのは、ちょっと痛風とは考えられないですね。女性の足の痛みの原因というのは、色々あります。例えば、靴があわない、足の先が偏平足になっている、場合によっては腰から痛みがきているという時もあります。ですから、この足の甲の痛みが非常に悩みであれば、整形外科の先生に一度診断をしっかり付けていただく必要があるんじゃないかと思います。
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2004年1月18日OA テーマは『肺結核』
Q: 私は30年以上喫煙をしているのですが、最近せきが続き、痰が良く出ます。そして階段を上った時など息苦しくてたまりません。癌が気になる年齢ですし、その他の病気も気になります。何か原因があるのでしょうか?(61歳
男性)
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A:今からでも、禁煙をして頂きたいと思います。せきと痰が良く出るという事になると、慢性の気道の炎症、気管支炎だと思いますが、息苦しいというお話があります。喫煙者ですので、タバコの煙で肺が断裂する肺気腫という病気があります。これはCOPDと言われ、そういう可能性もあると思います。もう一つは、タバコを長いこと吸っている以上、肺がんという可能性はあります。ここは一つ、お近くの先生に受診されて、レントゲンを撮って頂く事が必要です。
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Q:私の孫は7歳で、小児喘息です。発作が起きた時は痛々しく見ていられないほどの咳をします。この喘息が原因で気管支や肺が弱って、何か他の病気を起こすことはないのでしょうか?(53歳
女性)
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A:小さいお子さんの喘息ですけども、今は良いお薬がたくさん出ています。昨年の末にも、小児の喘息のガイドラインが新しくなり、成長に関してもあまり心配がないようなお薬の使用を薦めています。ただ、こういう状況が続くと、空気が肺の中から漏れ、皮膚とかに出てくる縦隔気腫も起こる事があります。縦隔気腫というのは、呼吸器困難で大変強い咳をしていると、その咳と共に空気が気管支や肺から漏れ、その漏れた空気が肺の根元を通り、首や胸、皮膚の下側に空気が埋もれてくる病気の事をいいます。症状はあまり無いけれども、非常に不愉快な病気であると思います。
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2004年1月11日OA テーマは『冬の皮膚のトラブル』
Q: 昨年の秋口から、腕や足にかゆみを伴う湿疹ができ始めました。それがここのところ、背中やお腹、そして顔にも出てきています。
このまま放っておいて良いものでしょうか?(57歳 男性)
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A:発疹を見なければ、はっきり診断はできませんが、この文章から推察すると自家感作性湿疹が疑われます。
例えば、一部の湿疹の病巣のところをかきますと、それがきっかけになって全身に広がる場合があるのです。これを自家感作性湿疹と言うのです。その可能性がありますから、大至急皮膚科へ行き、治療して下さい。
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Q:仕事柄、睡眠時間や食事時間が不規則な毎日を過ごしています。朝少しでも寝ていたいために朝食を抜いてしまったり、夜中だというのにお腹いっぱい食べてしまうこともしばしばです。お肌に悪いことは分かっているつもりですが、当分はこのライフスタイルから抜け出せそうにありません。何か良いアドバイスをお願いします。(45歳
女性)
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A:規則正しい生活、規則正しい睡眠というのが、皮膚のいい治療の大原則です。特に、朝と昼に食事を多めにとり、夜は9時以降は食べないようにすることがとても大事です。ただ、9時以降は食べるなというわけではないのです。9時以降は、脂っこい物をとらないようにするということです。ですから例えば、おにぎりとかお茶漬けとか、うでんとかですね。それから、寝ている時に成長ホルモンが出ているというのはご存知だと思いますが、成長ホルモンというのは成長を促すだけでなく、前の日の痛んだところを修復してくれるのです。ところが、寝ている時間が短かったり、昼間と夜が逆転すると、成長ホルモンが極端に出なくなってしまうのです。ですから、出来る限り早めに寝ることを心がける方が肌のためにはいいと言えます。
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2004年1月4日OA テーマは『高血圧と腎臓』
Q: 去年の12月初めに風邪をひきました。熱が38度出て、のどの痛みがありました。その時は解熱剤を飲んで2日位で回復したのですが、年末に少し血尿が出て、血圧も上が170、下が90といつもよりかなり高い数値が出ています。妻に言われて気付いたのですが、顔のむくみもあるようです。病院に行こうと思いますが、考えられる病気を教えて下さい。(43歳
男性)
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A:考えられる病気は、おそらく急性腎炎という病気だと思います。
連鎖球菌という菌から起こるアレルギー反応なんですけども、腎臓、糸球体に炎症が起こり、おしっこが出にくくなります。糸球体に炎症が起こるので、普通なら漏れない血液が、糸球体から漏れてきて、それがおしっこに混じり、血尿が出ていると思います。
血圧も高いので、できれば安静にされて、また食事では減塩もそうですが、タンパクを減らすような食事をしなければいけませんので、大至急病院で受診されて下さい。
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Q:去年の秋に市の健康診断で高血圧だといわれて病院で検査を受けたところ、腎臓に複数の「のう胞」があると診断されました。私の母も血圧が高めで、祖母も脳卒中で亡くなりました。私自身は現在、自覚症状もないのですが、心配なのは6歳になる息子のことです。腎臓の病気は遺伝性が高いと聞きました。6歳の今からでも検査を受けておいたほうが良いのでしょうか?何か今のうちからやったほうが良い事はありますか?(29歳
女性)
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A:この方は、お子さんがご心配なのは解りますが、まずご自身が病院を受診されたほうが良いと思います。おそらくは遺伝歴もかなり濃厚ですので、多発性の「のう胞腎」という病気が一番疑われると思います。この方本人も高血圧ですので、それをしっかりと正常値に抑えるようにお薬や、生活習慣の見直し、そういった事をやられるのが一番だと思います。お子様ですが、3歳くらいですと、調べてもおそらくはわからないと思いますが、6歳くらいだと「のう胞」の可能性など、わかるかもしれません。また腎臓の病気は遺伝子が特定されている病気なので、6歳となると将来、遺伝子治療が可能になるかもしれません。遺伝子の領域は進歩が盛んなので、今のうちから小児科を受診されて、そういったチャンスを逃さないようにされているのが最善ではないかと思います。
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※3月以前のQ&Aはバックナンバー化されました。
下記のバックナンバーをご参照下さい。
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