番組のメールコーナーやHPに寄せられた質問に対するドクターからの回答を掲載しています。 (注：皆様から頂いたメッセージは番組やコンテンツに役立てるよう必ず目を通しておりますが、個別に返信・対応をお約束するものではありません。このコーナーに於きましてもすべての質問に対して回答を掲載するものではないことをご了承下さい。) ７月のドクターQ&A 2003年7月27日OA　テーマは『皮膚がん』 Q: 子供の時から首に５ミリ程度のホクロがあります。やや青っぽい色で、盛り上がってきています。皮膚がんにならないか心配なので、レーザーで除去してもらおうと思いますが、大丈夫でしょうか？ （32歳　女性） A:　この場合はまず、子供の頃からあったということですね。がんの場合、ほとんどの患者さんはあとからできたものです。ですから、子供の頃からあるというのは、悪性である可能性は低くなります。それから青っぽいということですが、青いタイプのホクロは普通はがんになることが非常に少ないです。大きさでいうと、初期のがんであれば当然小さいわけですよね。小さくても初期のがんかもしれない、大きくても普通のシミかもしれない。なので大きさでがんかどうかの判断はできません。でも一般的には５ミリ程度であれば心配ないだろうと言います。またレーザーというのはホクロを焼きつぶしてしまうので、検査はできません。検査をするのであれば、切って取ったほうが確実です。がんであるかどうか不確かなまま、レーザーで取ってしまうと、がん細胞が、奥のほうに残ってしまうことがあります。完全にこれは100％がんではないというのであれば、レーザーで治療してもかまわないと思います。 Q:　海が大好きで毎年ハワイで肌を焼いています。もう40年ほど肌を焼いていますが、１０年前に背中の右側にイボができたのが始まりで、その後数が増え続けています。イボは小さく、やや厚みがあります。今ではわきの下、胸、おなかなど、全部で１０個ほどイボがあります。放っておいてもよいでしょうか？(67歳　男性） A:　４０年間、ハワイで肌を焼いているということからいうと、リスクはかなり高いです。ただこの方の場合の症状は、ご本人がイボとおっしゃているわけですけれども、実はがんということも当然あり得るわけですね。見てみないとわかりませんが、一番多いのは、紫外線で焼いたためにできてくる、皮膚の老化、それでイボのように皮膚がザラザラと盛り上がることがあります。頻度としてこれが一番高いですが、もちろん、がんの可能性は否定できません。ただ、わきの下はあまり紫外線が当たる所ではないので、もし胸のものとわきの下のものが全く同じであれば心配は少ないと思います。胸のものとわきの下のものが、ちょっと症状が違うと言うのであれば、それは別物かもしれません。この症状であれば、まず、目で見ただけでほとんど判りますから、皮膚科へ一度行かれたらよろしいと思います。 2003年7月20日OA　テーマは『乗り物酔い』 Q: 小学校４年生の１０歳になる娘のことで質問します。２週間ほど前に車で家族旅行に出かけました。出発してから３０分くらいで娘が「気持ちが悪い」と言い出し吐いてしまいました。それまで娘は酔ったりすることはありませんでした。一時的な物と考えていましたが、昨日、学校で朝礼に参加しているときに貧血で倒れてしまったと連絡がありました。普段はそれほど変わったところは見えません。何か病気にかかっているのでしょうか？（34歳 主婦） A:　これは普通の乗り物酔いの結果と同じです。だいたい小学校の低学年から酔い始めたということなので、乗り物酔いと自律神経の症状の中で非常に関連が強いです。統計で明らかに優位な関係にあるのは、このような立ちくらみです。立ちくらみしやすいお子さんは乗り物酔いを起こしやすいというのは、統計的なデータが出ています。　この方のケースは、一時的なものと考えてよろしいでしょう。 Q:　先週、出張のために飛行機に乗ったとき酔ってしまいました。これまで飛行機で酔ったことはなく、初めてのことでした。実は出張前に風邪をひいてしまい、そのことで体調が悪かったのだろうと思っていました。しかし、その後、何でもないときに軽いめまいがするようになり、最近では少しづつめまいがひどくなっているような気がします。単なる乗り物酔いではないのでしょうか？病院では何科に行けばいいですか？(42歳 男性） A:　この方は、４０歳代以降で突然、乗り物酔いが出たということですから、普通の乗り物酔いではない可能性があります。ですから、まずは耳鼻科に行って、平衡機能に異常がないかどうかの検査が必要です。もしかすると、うつ病の身体症状の始まりかもしれません。ですから、まずは耳鼻科でめまいの検査、あるいは何か他にも病気を持っていないかの検査をしてもらったほうが良いです。場合によっては、うつ病であれば、心療内科、あるいは精神神経科のほうへ御紹介という形になるかもしれません。もしこの方が、引き続きめまいや乗り物酔いが続くようであれば受診したほうがよろしいでしょう。 2003年7月13日OA　テーマは『化学物質過敏症』 Q: 現在妊娠８カ月で産休まであと１カ月の身です。つい先日、勤め先が改装したばかりのビルに移転しました。以来、夕方には喉の痛み、目の充血といった症状がでます。換気には気をつけていますが、お腹の子に悪影響がでないか心配です。（24歳 女性） A:　精子が着床してから比較的短い期間が危ないと言われています。本当に危なければ死産してしまっているでしょう。８カ月になってらっしゃるということなので、もう胎内でかなり育っている場合はそこまで神経質になる必要は無いと思います。 Q:　今年、小学一年生になった娘のことなのですが、入学した当初からお腹が痛い、頭が痛いと言い出しました。最初は学校生活に慣れるまで体力的についていかないのだろうと思っていたのですが、席替えをして一番前の席になってから症状がひどくなりました。化学物質過敏症でしょうか？学校は大好きなようなのですが‥‥。(37歳 女性） A:　今、シックハウス症候群を紹介しましたが、実はスクール、学校にも問題はあるんです。例えば夏休みは全ての窓を閉めて新学期に開けるということをやりますよね。冬休み春休みも一緒です。そして、確かに化学物質が高い学校もあるんです。現在、ホルモアルデヒドについてはだいぶ最近コントロールされてきたのですが、今度はトルエンが問題になってきています。トルエンの高い学校がある。冬測るデータと夏休みに測るデータとは違うんです。それなので冬のデータを見て「大丈夫だ」と安心してはいけません。このお子さんのように音楽室や理科室のように音が外に漏れないように、作ってある部屋というのはそのぶん換気が悪いんです。ですから、最悪の場合には転校しなくてはならないということになってしまうので、学校側にも協力していただいて、できるだけ換気をしましょう。 2003年7月6日OA　テーマは『十二指腸潰瘍』 Q: １ヶ月前からお腹がすくと、特に胃のあたりが痛みます。よく胃炎を起こすのでいつものことだと放っておきました。ところが２，３日前から夜中に背中の痛みを感じるようになり、いつもとは違うみたいです。胃以外のどこかがわるいのでしょうか？（27歳　男性） A:　おそらく胃の病気、あるいは十二指腸の潰瘍、こういったものはかんがえておかないといけないかもしれません。また、他の病気としては、まれですけど、すい臓の病気とか、２０代の方でも胆石なんてこともあります。 Q:　３年ほど前に腹痛を感じて病院で検査をうけたところ十二指腸潰瘍だと診断されました。薬による治療で一旦は良くなるのですが、すぐに再発するということを何度も繰り返しています。仕事は確かに忙しくストレスも感じますが、タバコも吸いませんし、お酒も飲みません。何かほかに生活で気をつけたほうが良いことがあるのでしょうか？(46歳　男性） A:　３年前に病院にかかられてるということなので、ピロリ菌のことなどもおそらく検査をすでにやられているのではないかと思います。けれどピロリ菌がマイナスになってもまたこれが再度感染するってことがありますので、注意が必要です。生活面ではタバコのすわないとのことなので、規則正しい生活を続けていかれることを心掛けたらいいんじゃないかとおもいます。 　 ドクターQ&Aに戻る