番組のメールコーナーやHPに寄せられた質問に対するドクターからの回答を掲載しています。
(注:皆様から頂いたメッセージは番組やコンテンツに役立てるよう必ず目を通しておりますが、個別に返信・対応をお約束するものではありません。このコーナーに於きましてもすべての質問に対して回答を掲載するものではないことをご了承下さい。)
2003年8月31日OA テーマは『食道がん』
Q: 最近食事をすると、どうも喉に食べ物がひっかかるような気がします。食事をしていない時でもひっかかる感じがします。1ヶ月ほど、この状態が続いているのですが、何か食道の病気でしょうか?(56歳
女性)
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A: 中年の女性には、喉のひっかかりを訴える人は非常に多いです。そしてその人の大部分は特別な異常がないのです。一つは、自律神経失調症と言われたり、最近では逆流性食道炎と何か関係があるのではと言われています。ただ、そういう人の中には実際に、頚部食道がんになっている人もいるので、まず検査をすることが大切です。検査をして異常がないことを確認し、そして次に逆流性食道炎との関係があるかもしれないので薬を飲み、症状が良くなったかをみます。それでも良くならない場合は自律神経の薬を飲む、ということでだいぶ良くなってきます。
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Q: 2ヶ月前に喉の違和感があり、病院に行ったところ、逆流性食道炎と診断されました。薬を処方されて、症状もだいぶ良くなったのですが、お医者さんは「まだ薬を飲み続けるように」と言います。副作用はないのでしょうか?また、逆流性食道炎を完全に治す治療法を教えて下さい。(55歳
男性) |
A: 逆流性食道炎の治療は、症状を抑えるのは非常に簡単です。胃酸を抑えることと、逆流してきたものを胃に送ってそれから十二指腸に送ります。そういう消化管蠕動運動改善薬を使うと症状が良くなります。しかし、胃酸が出て逆流することそのものは治りません。ですから、薬を長く使わざるを得ないのです。でも今は、その薬で副作用はほとんど問題ないというデータが出ています。副作用は、定期的に血液検査をしておけば、まず問題ありません。そして、逆流性食道炎を完全に治すにはですが、手術で噴門のところを逆流しないようにすれば、それはある意味では完全なのですが、手術という負担がかかるのと、手術してもやはり再発することもあるので、今は薬物療法で長期に薬を飲むということにならざるをえません。
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2003年8月24日OA テーマは『難聴』
Q: 1ケ月程前から唾を飲み込んだときや、あくびをしたときに耳の奥で「ビ、リッ」という音がします。最近では、テレビの音が聞きづらいこともあります。もともと、鼻づまりになりやすく鼻水もよく出るほうだと思います。耳の違和感と鼻が悪いことは関係あるのでしょうか?(28歳
男性)
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A: 耳と脳をつなぐ耳管というものがあるのですが、鼻炎やアレルギー性中耳炎、蓄膿症などを起こすとつまりやすくなります。耳管がつまると空気が入らないため、中耳炎にも難聴にもなります。あくびをしたときや、つばを飲み込んだときにビリッと音がするのは、耳管のひだが開くため音がするのです。音がすること自体が問題ですので、治療が必要です。
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Q: 私の子供は生まれつき、耳が小さい「小耳症」です。病院で「治すことはまだ早い」と言われました。いつ頃、どのようにして治したらよいのでしょうか?(32歳
女性) |
A: 小耳症というのは、耳の形が小さくほとんどの場合は耳の穴が閉じている状態のことです。治せますが、頭蓋骨が小さいうちに大人と同じ大きい耳をつけるのは、プロポーショナルにも問題がありますので、タイミングとしてまだ早いです。もう少し成長して、頭蓋骨が大きくなったら、耳鼻科や形成外科で耳を作ったほうが良いでしょう。両耳の聞こえが悪い場合は、言葉を覚えるのに障害がありますので、その場合は少なくとも片方は耳の穴を開けないといけません。そして、言葉を覚えて充分大きくなってから、耳を作るという2段階の治療になります。なかなか難しいケースですので個々に対応が必要ですから、病院でよく相談なさったほうが良いでしょう。
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2003年8月17日OA テーマは『生命科学スペシャル』
Q: よくニュースなどで牛や羊のクローンが話題となりますが人間のクローンを作ることは技術的に難しいのでしょうか?やはり作ることは問題があるのでしょうか?(19歳 大学生 男性)
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A: クローン牛も羊も比較的つくりやすいと思いますが、ここで考えてもらいたいのは、たとえクローンが作られたとしても今の自分のものとは違って、器官発生が始まるわけです。時間的ギャップがあり、覚えておいてもらいたいことを何でも覚えておいてくれるわけではありません。だからクローンを作るとしても色々な意味で技術的に不十分で、今のところうまくいっても数%です。ほとんどの場合発生がうまくいきません。欠陥があり、突然死んでしまったり、寿命が短くなります。クローン手術の可能性と手術の実現性は全く別のことです。特に人の場合はそれが本当に良いことなのか、という倫理的な問題が大きいので、クローン人間を作ることは世界的に禁止されています。やはり人間の尊厳や安全性を一番重要に考えなければいけません。
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2003年8月10日OA テーマは『尿路結石』
Q: 先日、突然血尿が出てびっくりしました。その後、背中ににぶい痛みを感じるようになりました。友人からそれは腎臓結石だと言われましたが、やはり結石でしょうか?それとも、他の病気の可能性もあるのでしょうか?(57歳 主婦)
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A: 結石は男性に多いという話をしましたが、女性の場合も50歳以上になると増えてきます。ですからやはり結石の可能性もありますし、もう一つ気をつけなければならないのは、腫瘍ができたりすることもないとは言えませんので早めに専門医に診てもらいましょう。
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Q: 50歳を過ぎた頃から、トイレに行ってもまだ尿が残っている感じがするようになりました。そして、このところ尿の出も悪くなったような気がします。何か膀胱に異常があるのではないかと心配です。(54歳 男性)
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A: 54歳の男性の方ですから、やはり第一に前立腺の肥大症です。尿が出にくくなることがありますし、それ以外に注意しなければならないのは、最近増えている前立腺がんですね。これは、血液検査で簡単に分かりますから、是非受診して下さい。
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2003年8月3日OA テーマは『睡眠時無呼吸症候群』
Q: 夫が「最近お前、大きないびきをかくようになった」と文句を言います。ここのところ、体調も思わしくありません。そろそろ更年期かな、なんて思いますが何か関係があるのでしょうか?(55歳
女性)
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A: 睡眠時無呼吸症候群は男性の方が女性より5〜10倍と圧倒的に多いのですが、女性にも起こります。大抵は更年期以降に起こる場合が多いです。何故かと言いますと女性ホルモンの黄体ホルモンが呼吸を強くする作用がありまして、更年期以降だと黄体ホルモンが無くなってきますから、無呼吸が起こりやすいということになるんです。
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Q: 先日、出張に出かけた時に同僚にいびきがうるさいと言われました。いびきが大きいと睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと聞いたことがあるので心配です。別に昼間、眠くなったりすることはありませんがいつも鼻がぐずぐずとしていてつまり気味です。睡眠時無呼吸症候群にかかっているのでしょうか?(42歳
男性) |
A: 可能性としては睡眠時無呼吸症候群もあるかもしれませんが、御自分を振り返ってみてもお分かりのとおり、出張に行ったらお酒を飲みにいかれる事が多いんじゃないでしょうか?お酒のせいでいびきが大きくなっている可能性も十分ありますので、御自宅に帰られた際にお酒を飲まずに寝て奥さんに観察してもらうのがよいでしょう。
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