食用のトマトとして最初に栽培したのはメキシコです。そのメキシコに1519年上陸したスペイン総督のエルナン・コルテスがトマトと出会い、1544年に祖国に持ち帰ります。しかし当時のヨーロッパにはマンドラゴラと呼ばれる非常に有毒だと恐れられた植物があり、それとトマトが同じナス科だったと言う事から食用として扱われず、むしろ嫌われ者の植物でした。
当時の学者:貝原益軒は「大和本草」のなかでトマトを「唐ガキ」とよんでいます。 「唐ガキ…毒々しき光沢と慣れざる一種の臭気は人々の大いに忌むところにある」 とあるように、当時のトマトは観賞用にとどまっていたそうです。
現在では日本で出回っているトマトの約9割が桃太郎品種と言われています。はじめ嫌われ者だったトマトでしたが、今では世界の野菜の中で生産量ナンバーワンを誇っています。