脚本:尾西兼一
監督:矢田清巳
第三話では、渥美格之進役の荒井敦史が2役に挑戦!旅籠の主人、多一郎と格さんを演じる。御老公一行の悪党退治の末に感動のラストシーンが!?さらに、福島県北部で親しまれている郷土料理・いかニンジンも劇中に登場。
福島城下外れに足を踏み入れた光圀(武田)たちは、幼い男の子・三吉(森遥野)に出会う。城下の旅籠『桃水』で姉・おきみ(大森)と下働きをしている三吉は、三年前にいなくなった主人・多一郎(荒井二役)の帰りを待っているという。宿を探していた光圀と助三郎(財木)は、これ幸いと三吉のすすめに従い、遅れてやってくる格之進(荒井)を『桃水』で待つことに。しかし、城下では強引なやり口で客引きをしている『仙波屋』が繁盛しており、『桃水』は不在のようだ。仕方なく『仙波屋』に宿泊することにした光圀たちだったが、『仙波屋』館内は慌ただしく、風呂はドロドロで、飯も出てこない始末。さらに、いかさま賭場へ誘われた光圀たちは、持ち金をすべて巻き上げられてしまう。
その頃、遅れていた格之進が城下にやってくる。その姿を見かけた三吉とおきみは、多一郎とうりふたつの格之進を多一郎だと思い込み、喜んで迎え入れる。三吉とおきみの喜びように格之進が多一郎ではないことに気づいた女将のお千代(野々)も涙をながして芝居をうつ。お千代から事情を聞いた格之進は、多一郎が光圀たちも騙されたいかさま賭場で借金を背負わされ、その返済金を工面するために姿を消したことを知る。
やがて、無一文となっていた光圀と助三郎も、おきみに連れられて『桃水』にやってきた。事の次第を理解した光圀一行は、『桃水』の立て直しに尽力することを誓う。
野々すみ花
お千代 役
旅籠『桃水』の女将。病を患っており、借金の工面のために旅立った多一郎を待ち続けている。
大森絢音
おきみ 役
旅籠『桃水』で下働きをする女の子。弟・三吉とともに主人・多一郎の帰りを心待ちにしている。
森遥野
三吉 役
姉・おきみとともに旅籠『桃水』で下働きをしている男の子。格之進を多一郎だと思い込む。
荒井敦史(二役)
多一郎 役
旅籠『桃水』の主人。三年前に背負った借金を返すために旅立ったまま行方知れず。
堀田眞三
鎌田彦太郎 役
福島藩城下の郡代。『仙波屋』と裏でつながっており私利私欲を肥やす。
おかやまはじめ
勘助 役
旅籠『仙波屋』主人。元は『桃水』の番頭だったが、鎌田の肝煎りで城下の旅籠を牛耳っている。
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