脚本:尾西兼一
監督:矢田清巳
第二話の舞台は、福島県浪江町辺りの大堀村。劇中に出てくる『相馬駒焼』は、茶器の多くに走馬が絵付けされている江戸時代からの名産品。若き焼き物名手の思いを利用した悪党退治に御老公一行が挑む!
中村藩領内に辿り着いた光圀(武田)一行は、柳沢吉保(袴田)の手先・九郎太(長谷川)の襲撃を受ける。九郎太は追い払うも応戦で光圀が腰を痛めて立ち往生。一行は偶然出会った男・左馬(中村隼人)に伴われ大堀村へ向かう。
左馬は、村の郷士・半谷仁左衛門(竜雷太)のもとで下働きをしている下男だが、焼き物の腕をかわれて貧しい郷士たちの指南役を担っていた。仁左衛門も左馬を信頼し、左馬の作る焼き物を村の名産にしようとしているようだ。しかし、仁左衛門の娘・彩(小島梨里杏)は、近頃の左馬の様子がおかしいことに不安を募らせていた・・・。
そんな中、左馬のつくった茶碗に駒(馬)の絵付けが施されていることに仁左衛門が、激怒。駒の絵付けは、藩公認の焼き物にだけ許されており、事が知れれば村の窯が潰されるのは必定だという。仁左衛門の忠告にも、反発する左馬。彩が、説得を試みるも、なんと左馬は村役人・安原太右衛門(鶴田忍)にとりたててもらう密約を交わしていた。だが、この密約は、太右衛門と、彩をわが物としようと企む藩家老の嫡男・京太郎(青木玄徳)が仕組んだ罠だった。
中村隼人
左馬 役
仁左衛門のもとで郷士たちに焼物を教えている下男。彩に密かに思いを寄せている。
小島梨里杏
彩 役
仁左衛門の娘。左馬とは幼少の頃からともに育った。出世欲に駆られる左馬のこと案じている。
鶴田忍
安原太右衛門 役
大堀村隣村の村役人。左馬の焼物の腕を利用し、悪事を企てる。
青木玄徳
京太郎 役
中村藩家老の嫡男。立場を利用し悪事を重ねている。彩をわが物にしようと企む。
竜雷太
半谷仁左衛門 役
中村藩大堀村の郷士。左馬の焼物の腕を認めており大堀村の名産にと考えている。
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