<日本の蕪の分布> 1952年、民間の研究家・渋谷 茂が引いた、ある境界線。 それは、葉の形状や種の細胞組成が、その線を境に2つのグループに別れるというもの。その名もかぶらライン。 愛知―岐阜―福井を結ぶ境界線。これぞまさに、天下分け目の関が原! 東日本には、ヨーロッパから来た寒さに強い洋種系。 西日本には、気温に敏感な、謎のルーツの和種系。 その境界線は、愛知―岐阜―福井を結ぶ“かぶらライン”。 まさに天下分け目の関が原!
ラインを境に東から北に分布する蕪は洋種系。 ヨーロッパが原産。横幅が広く縁がぎざぎざの葉っぱが特徴。葉も蕪も硬く漬け物向き。
一方、ラインの西から南の蕪は和種系。 ルーツは今もって不明。茎が立っていて、しゃもじ型の葉っぱが特徴。 葉も蕪も柔らかく、すべて食べられる。
長野県の名産、野沢菜は、実は和種系の蕪の仲間! そして、洋種系と和種系の中間種が、小かぶ。 両方のいいところをとって改良され、全国的に栽培されている。
東日本と西日本、代表的な蕪を紹介すると…