BS-TBS

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放送番組審議会

第56回

2017/02

1.

日 時

2017年2月10日(金)午後5時

2.

場 所

BS-TBS S122会議室

3.

委員の出席

委員総数 7名
出席委員数 6名

 

出席者

委員長 末綱隆
委員 諸田玲子 渡辺久哲 天野篤 大森美香 吉田晴乃

 

局側

平本 取締役会長
星野 代表取締役社長
高田 常務取締役
水田 常務取締役
金澤 取締役
藤原 取締役
吉田 制作局局長
佐藤 編成局局長・放送番組審議会事務局長
佐藤 編成局編成部長
朝岡 番組プロデューサー

4.

議 題

 
 

審議事項

テレビ番組
「高島礼子・日本の古都~その絶景に歴史あり」
放送日時:2017年1月13日(金)

5.

審議内容

 

委員

◎比叡山についての話というのはとてもおもしろい。特に最澄について、本当に詳しかったので、なぜあんなに若くから延暦寺をつくったかとか、桓武天皇のこととか、遣唐使のこととか、何となく私もうろ覚えでわかっていることをすごく丁寧に説明していただいた。

◎一般視聴者という観点からすると、真言密教というのは我々からするとよくわからない。仏教を一般の人がわからなくした方向性だったと思うので、それが非常に高い位置づけになっているのはどうしてなのかという解説を入れていた。その後に、鎌倉時代に移るに至って、日蓮などの新しい仏教の展開の人が出てくると思うが、そこについて、少し飛躍があったと感じた。比叡山延暦寺というと、信長の焼き討ちというのが大変大きな問題なんで、それが入ってなかったのは、これも比叡山に対する、一般の人からすると解説が足らないと感じた。

◎最澄と空海という2人がキャラ立ちして出てくるあたりからのめり込んで見たというところがあった。正直申しますと、なかなか物語に入り込むときに大変で、もう一回見なくてはというようなところがありました。けれども、最澄と空海にそういう関係性があったのかとか、書簡が行き交う過程とかいうのはとてもワクワクして、空海、心狭いな、最澄はそれで最高に澄んだ方だったのかみたいなこととか思ったりしながら見ていました。最澄の名前の秘密が後でゆっくりわかると言ったのは、それが比叡山につながるという意味だったんですかね。

局側

そうですね。腐敗したものに背を向けて、地位じゃなくて自分の信仰のほうを信じて、新しい道をというところのつもりだったんです。

◎後にというのがどこにつながったのかなというのが、何回か見直して、ようやく多分ここなのかな?みたいに思ったところがありました。
最澄と空海の2人の物語が、決別したというところで終わっていて、その後の空海がどうなったか、その後の最澄はわかるんですけど、どうなったかというのをもっと知りたいなと、2人がおもしろかっただけに、そういうことは思いました。

◎番組中のBGMで流れる音楽がちょっとマッチしないなと感じた。 例えば慈円さんの和歌のときに歌謡曲がバックグラウンドに出る。せっかくナレーターの方が少し背景を解説されているときに、歌詞が入った歌謡曲が流れてきたんです。これはむしろ場の雰囲気を壊すのかなという気がした。

◎最澄の「仏教の大学」という言い方、それが一番最後に残った言葉で、ああ見てよかったなと思ったのは、実は宗教に対して日本はとても多様性がある国だったんだと感じた。これこそ、今うまく発信すると、世界に向けて我々日本の特有のものとして、あるいは日本を見習えということで発信できるんじゃないかと思った。特にアメリカで今懸念されていることですよね。こういう日本のあり方。そしてその中から真実を見つけられる人を育てていきたいという最澄のリーダーシップというか、これが本当は必要なんじゃないかなと最後に思った。

◎今回、宗教というのは、かなり難しいテーマを取り上げたなという気がした。宗教観ってよく聞かれるが、そのとき、非常に説明に困ってしまう。たまたま最澄さんの話もそのときに出ていましたけども、弘法大師を中心とした見方になると、ちょっと違っており、今度念仏宗の人から見ると違うんだと思う。そういう観点がもう少しあってもいいのかなという気がしましたけども、これはなかなか1時間や2時間で解決するような話ではないなという気もした。ただ今回は特番で、2時間番組になっていたんで、かなり時間的な余裕があったんで、割と広範に広げられて、随分ゆっくりと解説をしていただいたんで、すごくわかりやすく感じた。