2014年12月9日
- 旅人
- 石黒英雄
#25「7000本の冬桜と紅葉に染まる絶景名山 群馬」
石黒英雄さんの旅のはじまりは、群馬県最大のターミナル、高崎駅。晩秋から冬にかけて咲く冬桜に彩られた絶景を目指し、群馬県南部を巡ります。
まずは、冬が旬の珍しい梨があると聞き、高崎駅から路線バスで東へ。高崎市榛名地域は北関東屈指のくだものの産地で、この辺りの国道406号線は「フルーツ街道」と呼ばれています。そこで、街道沿いにある梨の直売所を訪ねてみると、さらなる驚きが。今が旬の「愛宕」はギネス世界記録にも認定された、世界一のジャンボ梨だったのです。
続いても群馬名物を求めて、榛名山の麓にある榛東村へ。ここに下仁田ネギを栽培している農家があるというんです。下仁田ネギと言えば、遠く離れた下仁田村の特産品。その下仁田村から種を分けてもらい、本家本元に並ぶ立派なネギを育て上げたことから、榛東村産ではあっても、下仁田ネギという名称の使用を許されたんだそう。
そして榛名山麓から、赤城山麓の温泉郷へ。美しい紅葉を望む、露天岩風呂が自慢の温泉旅館が今夜の宿です。
明けて2日目。旅館の周り、粕川渓谷の紅葉を愛でつつ、いよいよ冬桜の名所を目指して出発。途中、立ち寄った藤岡駅で、駅舎を飾る鬼瓦に目を留めた石黒さん。近くにその作者がいると知り、さっそく工房兼店舗を訪ねることに。作者は「現代の名工」として表彰された、日本有数の鬼瓦師、山口茂さん。「山口鬼瓦店」では山口さんの匠の技を見学できるとともに、ミニチュア鬼瓦の制作体験もできます。
旅の終着点は、7000本の冬桜が咲く桜山公園。47ヘクタールもの広大な公園を彩る、紅葉と冬桜の競演は感動的な美しさです。
豊かな自然を活かした多種多様な地場産業に、地元の皆さんの温かい笑顔。群馬を巡り、旅の楽しさを実感した石黒さんでした。