2014年12月2日
18:00~20:54放送
- 旅人
- 杉村太蔵・杉浦太陽
#24「北海道&九州500キロ走破 大自然満喫の旅」
雄大な自然が残る北海道と九州を巡る3時間のスペシャル。
杉村太蔵さんの旅のはじまりは北海道・帯広空港。野生に生きる命の輝きと初冬の風物詩を探して、北海道随一の畑作地帯、十勝平野を巡る風まかせの旅です。
最初に訪れたのは、空港からほど近い幸福駅。旧国鉄・広尾線の廃線に伴い、1987年に廃駅となりましたが、今でも観光スポットとして大人気。小さな駅舎の外壁には、願いごとなどをしたためた切符柄の絵葉書が、ところ狭しと貼られています。と、早くもここで嬉しい遭遇。駅の木立に、なんとも可愛い野生のエゾリスがいたのです。さすが幸福駅、幸先のよいスタートをきることができました。
続いて路線バスで向かったのは、公営競技として日本で唯一、ばんえい競馬を開催している帯広競馬場。ばんえい競馬の開催は土・日・月曜日ということで、この日は見られませんでしたが、運よくトレーニング中のばんえい馬を発見。特別に、そのスピードを体感させてもらうことに。太蔵さん、鉄製の重いソリをひき、コースを疾走するばんえい馬の速さに大興奮です。
そして、かの有名な十勝ワインの産地、池田町へ。美味しいワインを堪能する前に、まずは、観光客に人気を博しているという牧羊犬のショーを見に行きます。ところがここも休演日。これまた特別の計らいで、牧場を見せてもらいました。牧羊犬が号令に従い、機敏にヒツジの群れを操る様子は圧巻です。
翌朝は、十勝ネイチャーセンターが主催する「サーモンウォッチング」ツアーに参加。海で成長し、産卵のため生まれ故郷である十勝川に戻って来たサケを、ボートから見学します。渾身の力をふりしぼり、川を遡上するサケたち。産卵が終われば、彼らの一生も終わります。次世代に命をつなぐべく、自らの命を賭す‐自然の厳しさとともに、生命の尊さと力強さを再確認しました。
旅の終着点は十勝港。毎年10月中旬から11月下旬にかけては、シシャモ漁の時期。港で出会った漁師さんのお宅に招かれ、旬のシシャモ料理をたらふくご馳走してもらいました。
厳しい自然の摂理を垣間見られると同時に、その恵みも存分に享受できるのが、北海道の魅力。路線バスで行けば、人々の温かさと雄大な大地をいっそう間近に感じられます。
杉浦太陽さんの旅のはじまりは長崎駅。初冬でも鮮やかな緑を楽しめる、風光明媚な阿蘇山麓に向けて、熊本県へ向かいます。
太陽さんも幸先のいいスタートをきりました。旬の情報を求めて長崎駅で声を掛けた女性が、なんと特産品のからすみを製造・販売する家の方だったのです。しかも代々、皇室に献上して来たという老舗中の老舗。特別に工場を見学させてもらい、逸品のからすみに舌鼓。
長崎県をあとにした太陽さん、バスとフェリーを乗り継ぎ、立ち寄ったのは、周囲を美しい海に囲まれた熊本県天草市。中でも五和町の沖合は魚類の宝庫となっており、これを餌にミナミハンドウイルカ約200頭が生息しています。そこで驚異の遭遇率99%(!?)を誇る「イルカウォッチング」ツアーに参加。野生のイルカに出会えるかどうかは、普通、運頼みのはずですが…なんとイルカの群れにボートが囲まれるという嬉しいサプライズが。
お次はちょっと不思議な「化石の島」を訪問。天草市御所浦町は18の島々からなる離島ですが、なぜかこの辺りだけ化石がたくさん出て来るんです。そこで島をまるごと博物館に見立てて野外見学地などを設け、エコミュージアム化を推進中。人気のアクティビティは化石発掘体験。ハンマーで一つ一つ石を割り、化石が入っているかどうかチェック。童心に返って楽しめるスポットです。
旅の2日目は熊本市からスタート。県内一のからいも(サツマイモ)産地、大津町を経て、ついに阿蘇山麓へ。最高のビューポイントを探して向かったのは、阿蘇外輪山・俵山にあるパラグライダーのスクール。雄大な景色を、思いきって空から眺めようと言うんです。太陽さん、パラグライダーは初心者でしたが、すぐさま、その爽快感、浮遊感の虜になり、2回目のフライトはインストラクターを付けず、単独でチャレンジ。空中散歩を思い切り楽しみました。
旅の終着点は、阿蘇長陽村の葉祥明絵本美術館。葉さんと言えば、熊本市出身の絵本作家。美しい色彩、優しいタッチで描いた自然の情景は、誰もが一度は目にしたことがあるに違いありません。その葉さんの絵本、「ブルー・ビーとオールドツリー」をテーマにした路線バスが、今、南阿蘇を運行しています。ブルー・ビー(青いハチ)は、葉さんが創造した架空の生き物かと思いきや、実在する希少なハチとのこと。美術館の庭にもやって来るそうですが、残念ながら今回は見られませんでした。
注意:阿蘇山中岳第一火口では、25日の噴火の発生以降、連続的に噴火が発生しています。阿蘇山近辺にお出掛けの際は、必ず火山情報をご確認ください。(2014年12月2日現在)