第77回
2022/06
1. |
日 時 |
2022年6月16日(木)午後3時56分 |
2. |
場 所 |
TBS放送センターS121会議室 |
3. |
委員会の構成 |
委員総数 8名 |
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出 席 者 |
委員長 末綱隆 |
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局側 |
相子 代表取締役社長 |
4. |
議 題 |
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(1)報告事項 |
番組種別公表制度に基づく放送実績について |
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(2)審議事項 |
「X年後の関係者たち=あのムーブメントの舞台裏〜」 |
(1)報告事項 ◎局側 2021年度下期の2K4K放送の番組種別の放送時間を報告させていただきます。 (2)審議事項 ◎委員 これを見て、昔からの日本の伝統的な起業の姿だったのかなと思ったりしました。今、何となく日本企業は元気がないと言われていますが、日本企業の活力を考えるという観点から、番組を見ながらいろいろな視点が湧いてくるという感じで、大変よい番組だったと思います。 ◎局側 評論家ではなくて、ライバルメーカーの方が出演しているというところで、毎回、関係者は、すんなり出演していただく方が決まることが多いのですが、立会人と称している、いわゆる第三者的な視点を持つ方、このキャスティングにいつも頭を悩ませています。カズレーザーさんがあまり詳しくないテーマもあったり、逆に詳し過ぎて誰もついていけなくて、少し説明しなくてはいけないところなど、少し視点の違う方は必要だと思っています。今回はたまたまライバルメーカーの社長でしたが、必ず、第三者的な立場の人をキャスティングして、番組に少し厚みを持たせられればというふうに思っています。 ◎委員 最初、トーク番組なので、飽きてしまうかなとか、どのように見せてくれるのかという心配もあったのですが、司会のカズレーザーさんが出演者の持ち味をうまく生かして進行していると思いました。特に海洋堂の専務、大阪のおっさんをうまく、おもしろおかしく引っ張っていたのがすごくよかった。 ◎局側 現在、スタジオの収録を関係者以外で見ていただいて、盛り上がる回があるかということを検証しているところで、委員からいただきましたのは、まさに我々の収録の課題です。特にスポーツネタ、女子プロレスの回や阪神タイガースの回などに関しては、終わった後で、これは明らかにファンを入れたほうがおもしろかったという話になりました。今後もスポーツのネタを扱おうと考えていますが、その際には、お客さんを入れたほうがいいのかどうかというところを検討していかなければと考えております。 ◎委員 この回は、企業発展史というか、市場をまさに創造していった、そういう歴史です。そこがビジネスの世界でも非常におもしろく、こうやって発展していくのかということで拝見しました。 ◎局側 テーマは、幾つか同時に網を張って、月に1日、2本収録をしているのですが、大体3週間前くらいにネタを決めまして、その中で前取材という形で関係者の方たちにお話を伺っています。これでやるとなったら、もう一度構成を立てながら、今のご時世ですので、電話なりZoomなどで取材をさせていただいて、大体収録の前日か前々日にカズレーザーさんと打ち合わせをします。この打ち合わせがかなり内容の濃い打ち合わせとなっていまして、毎回、リモートの打ち合わせでやっているのですが、大体90分から120分くらい打ち合わせをしています。 ◎委員 興味深く視聴させていただきました。まず、企業の選択やテーマ設定が絶妙でした。記憶に残っているブームの一場面から舞台裏に足を踏み入れてみると、語り尽くせないトリビアが詰まっていて、一般の人にとってもマニアにとっても、退屈しない内容になっていたのではないかと思います。 ◎局側 番組の目的は、基本的にはトークを聞かせるというテーマでやっております。ただ、トークを展開していく上で、知らない方、もしくは昔にさかのぼらなければいけない助走として、どうしても検証という部分は必要になってきます。そこは外せないところではあるのですが、多分、バランスの問題だと思いますので、基本的には検証もしつつ、トークを中心にしたものにしていきたいと思います。 ◎委員 私は、どストライクの世代で、今の子たちより一つのモノに対してもっと熱中しやすい世代だったと思います。サブカルチャーがメインストリームみたいなところもありました。見ていても飽きなくて、ずっと聞いていたい、本当に刺さる番組でした。 ◎局側 最後の部分の演出は、久々に会った方もいらっしゃいますし、同じ社内でも最近なかなか話していないという方が集まっていて、みなさん、何か後ろ髪引かれるような感じで、終わりたくない感が収録現場でも出ています。ですので、収録がどんどん押していくのが現状で、番組としては、何とか終わらなければいけないので、何となく心地よい余韻をつくるという演出で、ああいう形にしています。うまく伝えられていない部分もあるとしたら、少し検討の余地があるかと思います。 ◎委員 全体について好感を持ちました。確かにこの番組のコンセプト、何を目的にしているのかというのは最初に感じたのですが、全部見終わってからは、なるほど、これはこれでおもしろいと思いました。これを見て、一番は、どのようにしてテーマを選定するのだろうということです。アンケートか何かをとって、そういうものを吸い上げて判断をして決めていくのか。それとも、スタッフの人たちが、こういうのがあるというので決めているのか、一つ関心を持ちました。 ◎局側 テーマの選定は、我々制作スタッフと放送作家、そしてリサーチャーなどが、今年50歳の我々の世代が比較的見やすいようなものというところで、いろいろなジャンルのものを集めて、会議をして決めていますが、うちは結構ですと言われることも多々あります。どういうことかといいますと、「X年後の関係者たち」というのは既に終わったもので、衰退したイメージがあると言われました。第1回から、もう消滅してしまったもの、廃れたものを、ポンポンポンと扱ってしまったものですから、それをパイロット版で持っていったところで、現在の企業様は、いやいや、うちはまだ終わっていないということで、少し難航したところが、正直、ありました。 ◎委員 この番組のコンセプトはいいと、タイトルでずっと思っていました。それは、今だから言えることというのはやっぱりおもしろいという点と、“誰が言うのか”です。当事者だから言えるというのはおもしろい。知名度とか名誉は関係なく、そこにかかわった人の話というのを知りたい。ここに着目した番組って本当におもしろいと思います。 ◎局側 赤いフリップに関しましては、すみません、見づらいですね。カズレーザーさんの赤にいささか引っ張られているところがありまして、あまり深く検討しないでやってしまっていますので、それは対策を講じようかと思います。あと、本当に耳が痛いところですが、男性がつくっている、まさにそういう感じを私自身も感じております。女性にも見ていただけるテーマもやらなければいけないですし、それをやっても、今は男性色が残るような形になっているというのは、皮膚感覚としては自分も持っています。第1回目を編集したとき、それを体験した年代の人しかわからないものになってしまったので、慌てて、その時代を知らない30代のディレクターに編集してもらいました。わからない人にこの現象を切り取ってつないでみて、我々はそれを監修するといったところで工夫はしているのですが、まだそれが足りないと思いますので、年齢の分布もそうですが、そこに女性の意見や女性のスタッフ、女性のディレクターの視点というのも考えていきたいと思います。 ◎委員 この番組は「プロジェクトX」のパクリだと思いました。「X年後の関係者たち」というテーマも、カズレーザーさんが入ってきたセットも、限りなくパクっているということで、よくやるなというのが最初の印象でした。もちろん、1つのアーカイブとしてはあるのかと思いましたが、あまりにもあからさまでしたので、何となく冷めて見ていたというところです。 ◎局側 「プロジェクトX」のパクリというご意見につきまして、昔の功績やこういったものを回顧する番組の代表作として「プロジェクトX」はあると思います。もちろん、まねをしているつもりはないのですが、取り上げるテーマをやわらかくしたり、トーク中心の構成だけで差別化が図れるのではないかと思って、今やっています。それだけでは足りないというアドバイスだと受けとめていますので、委員もおっしゃったような、アーカイブに頼ることではなく、当事者にせっかく来ていただいているので、生々しい会話ですとか熱量、そういったものを極力紹介して、差別化を図れるようにしたいと思います。 |