BS-TBS

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放送番組審議会

第70回

2020/09

1.

日 時

2020年9月3日(木)午後4時

2.

審議方法

今回の審議会は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の為、リモートでのオンライン審議で行った。

3.

審議会の構成

委員総数 8名

 

参加委員数 7名

 

委員長  末綱隆
副委員長 出井直樹
委員   瀬古利彦 大森美香 寺﨑明 古川柳子 田中ウルヴェ京 ※天野委員はレポート提出

 

局側

相子 代表取締役社長
本田 常務取締役
茂川 取締役・編成制作局長
中澤 取締役・番組審議会統括
滝島 編成制作局編成部長
大手 総務局ライツ考査部長
川口 番組審議会事務局長
中尾 番組審議会事務局幹事
有我 番組プロデューサー

4.

議 題

 
 

(1)審議事項

「スイモクチャンネル」
2K及び4K放送日時:8月6日(木)23:00~23:54

 

(2)その他

(1)審議事項

◎委員

この番組は20代から30代がターゲットという事ですが、若者から中高年までいけるのではないかという感じで見ていました。特に、司会のキャスティングが良かったです。
4つの題材があり、おもしろいトークと映像を交えて、楽しく、疲れずに見れました。
リモートでの番組制作は、皆さん大変だとしみじみ思いました。

◎委員

こういうものが今、世の中ではやっているのかという意味では興味を引かれました。
約1時間の枠で、3つか4つのテーマというのは適切な配分であったと思います。1つが10分から15分くらいだと、ある程度それぞれのテーマを深く掘り下げられ、逆に飽きもこない配分だったと思います。
他のテレビ番組でもウェブ会議形式の画面のつくりは最近よく見ますが、こういう画面の場合、カメラワークは何が難しくなるのか、それとも簡単になるのか、何か特殊な事があるのか、その辺りの事をお聞きしたいと思います。

◎局側

基本的にiPhoneのカメラをZoomのような形でパソコンの前に置き、出演者はそこに向かって話をするというスタイルでやっています。それを補完するためにデジタルカメラを利用したり、出演者が小型カメラで撮影するなど、リモートで出来る事を工夫しているので、撮影自体はそんなに難しくはありません。ただ、出演者に撮影してもらったり、固定のカメラで撮りっ放しなので、カット割やアングルの計算が難しく、きちんと撮れてなかったり、こちらからの絵が欲しいと思った時にそれがなかったりという事がありますので、通常のやり方よりも不自由さを感じています。

◎委員

YouTubeやZoomの様な、ネット的な画面づくりをしておられますが、ネットで見るのと、それをテレビで見るのとは感覚が違います。どんな風に画面をつくるか、テレビ画面で見るのと、ネットのパソコン画面で見るのと、さらに言うとスマホで見るのとでは、受け取る感覚が人により違う為、どの様なテレビ画面にしていけば良いのか、色々トライアルのしがいのある時だと思います。

◎局側

おっしゃる通り、ネット的な演出を狙っており、テレビとネットを融合させようという取り組みをしています。スタジオ部分でテレビ的な企画、演出をしながらも、VTRの部分では、ネット的な視点を使うなど、ネットとテレビの垣根を越えた融合という所を出せないか、実験的に行っています。普段、ネット動画を見ている人は、ネットの画面に慣れていると思います。その方がふとテレビを見た時に、すっと入っていけるような演出を意図しております。

◎委員

最初、「スイモクチャンネル」は若者中心にやっているという感じがあったので、SNSとかデータ放送との連携で、双方向で見せてくれるのかと思ったら、そうではありませんでした。若い人向けの番組だと思いましたので、そこはないのかという感想を持ちました。

◎局側

私共も、是非そういう所を追求して行きたいと思っております。現在、番組では、Twitterの公式アカウントを取得し、YouTubeでも公式チャンネルを開設しております。
今後は、せっかくついてくれたファンとどうコミュニケーションをとっていくかを課題と思っています。現状のままだと、一方的な発信にすぎないと思いますので、双方向のコミュニケーションをどの様にとっていくのか、色々と試行錯誤しております。

◎委員

「スイモクチャンネル」という番組名について、軽いノリで疲れを癒やしてもらうという感覚のネーミングはよかったと思います。また、水曜日を男性向け、木曜日を女性向けにしたという設定にも、単独・両方で視聴可能なイージーさを感じます。
番組については、トーク内容が軽過ぎるというのが第一印象です。オンタイムで視聴している若者世代をテレビの前にしている雰囲気で、中高年には少し抵抗感があるかもしれません。「夜のひと笑い」と愛沢えみりさんの部分は、全くのエンタメと考えればよかったと思いますが、MCのインタビュートークが当たり前過ぎて、放送時間帯的にはもう少しきわどいコメントを引き出す工夫があってもよかったと考えます。

◎局側

愛沢えみりさんのトークブロックに関しては、ご指摘をいただいた通り、もう少し深く話を掘っていければよかったと思います。リモート収録という中では、MCの力量が問われるというのが率直な感想です。スタッフも含めて、いかにMCをうまく盛り上げて誘導していくか、あるいはその場をつくっていくかは、今回に限らず、引き続き課題と受け止めております。

◎委員

「見たい」「知りたい」「聞きたい」「やってみたい」「行ってみたい」という番組の概要がすごくいいと思いますが、それは誰目線でしょうか。男性向け・女性向けで分けるのはとてもよいと思いますが、そのターゲットをつくるのは難しいと思いました。何故なら、男性向けでおもしろいものもあるだろうし、20代の女性にとっておもしろいものもあるだろうというのもありました。

◎局側

スタートラインとして男性・女性というのは考えており、表向き、男性・女性、あるいは年代も20代、30代と分けてはいるものの、到底そんな事で括れるものではないというのは重々理解をしており、試行錯誤を続けています。
家のリビングで、寝る直前という時に、スマートフォンを見ながらテレビをつけておこうかなくらいの感覚で見ていただければ理想だと思っています。そこの視聴空間を邪魔しないような出演者や演出をしたいと考えており、すっとその空間に溶け込める様な演出、番組の世界観、空気感を出したいと思っています。

◎委員

若い人達をターゲットとしているので、出演者には若い人が出ていますが、お笑い系の人が増えてきているのは、制作費を安く上げる為に、お笑い系の若手を登用するのがテレビ局の方針としてあるかと思いました。

◎局側

制作費を安くするためにお笑いの方を起用しているというのは、この番組に関しては全くありません。この番組を立ち上げる時に、まず前提に置いたのは、現状、色がない人にしたいというのが一番でした。BS-TBSとして非常に新しい実験的な取り組みをやっていく中で、一緒に成長していける、大きくなっていける様な方々に出ていただきたいというのが大前提としてありました。結果的に宮下草薙さんとトラウデンさんにご出演いただきましたが、制作費というよりは、彼ら彼女らのキャラクターや、内面的な部分をこの番組が引き出すきっかけになればよいと思い起用しました。

(2)その他

◎委員

コロナウイルスに関する番組の事ですが、感染者の数字だけで一喜一憂している番組が多いと思います。今のこの状況に対して、次のステップをどの様にするのが理想なのか、そういう議論がほとんどされず、ただ多くなった、少なくなったで、大変だと言っているのが今の報道の全体的な感じで見えます。次のステップをどんな風にしたいのか、その時に解決策としては何があるのか、他のウイルスに比べて、新型コロナは何が違うのか。その様な観点での番組がどこかで見られるといいという感想を持っています。

◎局側

ご意見、ありがとうございます。確かに委員のおっしゃる通り、コロナの数字そのものをどう評価すべきか、日本の政策はどうかなど、「報道1930」におきましては、そういった様々な意見を出すよう苦労しております。今後も番組づくりをしていく上で、ひとつの意見だけに集中するという事ではなく、色々な見方や、掘り下げ方を心していきたいと思っております。他の情報番組を含めて、多角的な視野を持って頑張って行きたいと思っております。

*BS-TBSでは、番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。