History



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The History of 鶏肉
5月18日放送 (# 32)物価の優等生への道
 

鶏が家畜として飼育されだしたのは、紀元前2,000年頃のインドといわています。
インドから中国、朝鮮半島を通って、弥生時代、日本に渡ってきました。種類は赤色野鶏。
しかし、飛鳥時代から江戸時代まで観賞用・闘鶏用・鳴き声を楽しむものとして飼育されており食用ではありませんでした。

鶏肉が食べられるのは明治時代
 
 
鶏肉が食べられる様になったのは明治時代ころだといわれています。
明治維新・文明開化とともに西洋文化が浸透した流れを受けたのですが、初めの目的は卵を食べる事。歳をとり卵を産めなくなった鶏の肉を食べ始めたことから鶏肉も食用化していったのです。
 
 

明治初期の精肉の値段を比較すると
豚肉7銭
牛肉10〜30銭
鶏肉50〜70銭

明治初期の生肉の値段を比較すると・・・

 
 
つまり、鶏肉は牛肉よりもはるかに高級な食材で庶民の口に入る事が少なかったのです。
ではなぜ鶏肉が物価の優等生となれたのでしょうか。
時は1920年アメリカで画期的なモノが生み出されます。
それがブロイラーとレイヤー。
 
 

ブロイラーは肉専用の若鶏でより早く大きく体重が増加する鶏ばかりを選んで作られた交配種。レイヤーは卵専用の若鶏で何年もかけて卵をたくさん産む鶏ばかりを選んで作られた交配種。どちらも現在、世界の7〜8割を占めています。

ブロイラーとレイヤーの違い

 
日本には戦前、レイヤーが先に輸入されるようになりました。
ブロイラーが入ってきたのは何と、昭和40年(1965年)やっと日本に肉専用の若鶏ブロイラーが入ってきたのです
ブロイラーの普及によって鶏肉の生産量は大きく伸びました。
さらに一人当たりの消費量も昭和40年は1.9sだったのが去年は10.9sになったのです。
そして戦前まで高級食材だった鶏肉の値段を大きく引き下げました。
(100gにつき)
牛肉 昭和40年51円→平成18年800円
豚肉 昭和40年41円→平成18年235円
鶏肉 昭和40年39円→平成18年125円
牛肉の約16倍、豚肉の約6倍に比べて鶏肉は約3倍とあまりあまり変わりません。 やはり鶏肉は物価の優等生と言えるでしょう。
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