第30回
2010/03
2010年1月18日に第30回BS-TBS放送番組審議会が開催されました。審議会委員は6名が出席され、BS-TBS側からは平本社長以下8名が出席致しました。
第30回の審議会は、テレビ番組『2012年12月21日 マヤ暦の真実』について審議を行いました。
放送日 1月1日(金)、2日(土)19時00分~20時54分
委員からは以下のような意見・感想がありました。
- ・開局10周年にふさわしく、スケールもあり、興味深い番組でした。グアテマラとマヤ民族の習慣とか、そういうものが映像的にもよく撮れているし、おもしろく楽しく拝見いたしました。一番メインは最後の長老のお話ですけれども、もうちょっと具体的に何か伝承してきたポイントみたいなものがあると、また見ごたえがあったかなという感じがいたしました。
- ・今の私たちが暮らしているこの文明と、もう1つ違うパラダイムというか、で形成されていた文明があったというのを、1枚1枚ベールをはがすように教えていただいてというか、見せていただいて、非常に楽しく、最終的には地球滅亡ではなくて、今の文明自体がもう行き詰まっちゃっているじゃないですか。そこで少し違う宇宙観というか、世界観というか、そういうものをかつての人間が持っていたということを知って、そこのところにちょっと風穴があくかもという希望のようなものもいただけて、大変お正月らしい番組だったというふうには思いました。
- ・科学的な冷静さみたいなものに対する立ち位置というか、例えば古代史を本当にやっている人が、マヤの研究をやっている人が、自分たちのスタンスからそれは違うということをちゃんといってもらうとかいうのも、一方に要るんじゃないかなと思いました。
- ・これは地上波のテレビが20年くらい前にやった番組じゃないかと思いますね。要するにこれはノストラダムスと同じだと思ったんですね。私は別に科学至上主義ではないし、オカルトとか理屈で割り切れないことを信じないというわけじゃないんだけれども、これは余りにも根拠が薄弱過ぎて、大人が見る番組じゃないんじゃないかと思いました。非常に厳しいようですが。
- ・浅川さんというのはなかなかほんま者だなと思わされたのは、ティカル遺跡でしたっけ、ジャガー神殿の裏側から最初にカメラが入ったときに、彼が何度も何度もウォーッと叫ぶんですよ。それは感動の叫びなんですね。そういうふうにこちらは受け取れる。ウォーッと何回も何回も叫んでいるあれは、彼がそういうものに心から共感し、その歴史というものに対して尊敬する思いを持ってこの番組の骨をつくっているんだなというのが、僕はそこで物すごく感じて、にせもの、はったりでは全くないんじゃないかというのを、あそこから僕は感じることができました。
- ・元旦と次の日にこういうテーマというのはいいなと思ったのは、「カレンダーが1年分あることを当然と考えることへの警鐘」というのがありましたね。なるほどなと。大体元旦に、ことし1年はどういう年にしようといって、12月31日までの計画を考えるけど、もしかしたら12月21日で終わるかもしれない、それが人間なんだという、ある意味、ちょっと考えさせられる。逆に1日1日を大事に生きようと思いました。 元旦の日に、重いテーマではあるけれども、まあそういうのを1年の初めとして、毎日毎日をちゃんと生きようというふうな気持ちにさせてくれる。そういう意味で考えると、なかなかいいテーマをいただいたなとは思いました。
BS-TBS番組審議会委員
- 委 員 長
- 師岡 文男 (上智 大学教授)
- 副委員長
- 村 和男 (弁護士)
- 委員
- 逢坂 剛 (作家)
- 委員
- 沼田 早苗 (写真家)
- 委員
- 野間 省伸 ((株)講談社 代表取締役副社長)
- 委員
- 成田 康昭 (立教大学教授)
- 委員
- 篠原 弘子 ((株)プレノンアッシュ 代表取締役社長 )