AQUOS美術館 かくて名画は生まれた。

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毎週土曜日よる22:00〜22:30
毎週日曜日7:00〜7:30再放送

今から100年以上も前に描かれた一枚の絵画。
名画の放つ色彩…そしてその筆遣い。
画家が持てる情熱を全て注ぎ込んだ絵画に向き合う時、あなたはそこに何を見るであろうか?

絵画の数だけドラマがある。そして見る者の数だけ感動がある。
絵画は人生を変える。画家も、そして見る者さえも…

モネ Claude Monet

#15 「日傘を持った女」

10月11日O.A.(12日7:00 再放送)
1月10日O.A. (11日再放送)
声の出演 奥田瑛二(モネ役)
テーマ音楽:宮川彬良
『日傘を持った女』

「日傘を持った女」

所蔵:オルセー美術館(フランス パリ)

内縁の関係にあったアリスの娘・シュザンヌをモデルに描いた「日傘を持った女」。
描かれた女性は画家から見上げるような位置に立っている。モネはこの大胆な構図によって画面の半分以上に晴れ渡った空をダイナミックに描き、空間の広がりを表現した。女性のスカーフ、ドレスの裾、草のたなびきは同じ方向に描かれ、草原を駆け抜ける風を見事に表現している。
しかし、顔には表情がない。なぜモネは顔を描かなかったのだろうか?

『死の床のカミーユ』

「死の床のカミーユ」

所蔵:オルセー美術館(フランス・パリ)

美しいモデルとして、そして妻としてモネを支えたカミーユが32歳の若さで命を落とした。モネの3人目の子供を堕胎したことで、急激に体調が悪化したのだ。その瞬間、なんとモネはカンバスを手に取り、変化する死に顔の色の変化を描いた。
カミーユの死をきっかけに、モネの絵から女性の姿が消えた。



パリから北西に電車で2時間ほどにあるジベルニー。新しい生活、輝く未来の予感を感じ取るモネ。太陽の光と自然に満ち溢れたジベルニーの光景はモネの心を癒していった。妻を亡くし、凍りついた画家の心を溶かしてくれるこの町が、モネを新たな創造と挑戦へと駆り立てるのだった。

クロード・モネ
Claude Monet (1840-1926)

時間や季節の移り変わりの中で表情を変えていく、一瞬の自然の姿をありのままに捉え続けた、印象派の巨匠。ジヴェルニーに再現した日本式庭園や浮世絵など、東洋文化にも造詣が深く、モネの中にある日本のイメージが作品に与えた影響は計り知れない。光や風の一瞬の輝きをカンヴァスに閉じ込める驚くべき能力、巨大な連作で20世紀の絵画に多大な影響を与えた。