AQUOS美術館 かくて名画は生まれた。

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毎週土曜日よる22:00〜22:30
毎週日曜日7:00〜7:30再放送

今から100年以上も前に描かれた一枚の絵画。
名画の放つ色彩…そしてその筆遣い。
画家が持てる情熱を全て注ぎ込んだ絵画に向き合う時、あなたはそこに何を見るであろうか？

絵画の数だけドラマがある。そして見る者の数だけ感動がある。
絵画は人生を変える。画家も、そして見る者さえも…

ピエール・オーギュスト・ルノワール Pierre-Auguste Renoir

#26 「浴女たち」

12月27日O.A.（28日7:00 再放送）
3月28日O.A. (3月29日再放送)
声の出演　津川雅彦（ルノワール役）
テーマ音楽：宮川彬良
『浴女たち』

「浴女たち」

所蔵：オルセー美術館（フランス・パリ）

ルノアールが自分の最高傑作と語った大作、「浴女たち」。
大きなキャンバスの描かれた肉感的な裸婦。それは、ルノワールがかつて深い感銘を受けたブーシェとも、アングルとも違う彼独自のもの。
なぜ、ルノワールこの作品を最高傑作と位置付けたのだろうか？
木々が生い茂る大自然の中にゆったりと体を横たえる若いモデル・デデ。
神が作った美しい自然と一体化する神の最高傑作、美しい女性の裸体を描いた。

『金髪の浴女』

「金髪の浴女」

所蔵：個人蔵

ルネッサンス絵画のラファエロ、フランス古典主義の大家、アングル、彼らに共通する緻密な描写の技術は、ルノワールに天啓をもたらした。
過去の偉大な画家たちの作品から、インスピレーションを受けたルノワールが描いた作品、それが「金髪の浴女」
絵画を学ぶために旅していたイタリアの地でさらなる飛躍を求めて、絵筆をとった彼の脳裏に浮かんだモチーフは、やはり裸婦だった。


自転車で転んで、画家の命ともいえる腕を骨折してしまったルノアール。
さらに、彼の持病だったリウマチが悪化。次第にルノワールの右腕は変形し、硬直してしまう。そして、右腕ばかりか、両足まで麻痺するようになってしまったのだ。
幸せな暮らしから一転。病と闘う日々。療養のためルノワールはパリを離れる決意をする。
家族と共に向かった先は気候が温暖で豊かな自然が残る南フランス・カーニュだった。
一家が暮らしたコレット荘は、今もそのまま残され美術館として開放されている。

ピエール・オーギュスト・ルノワール
Pierre-Auguste Renoir (1841-1919)

ルノワールの作品に登場する女性たち。彼女たちは、ルノワールが愛した女性でもあった。
本業のモデルをやとうことができなかった彼は、自分の恋人をモデルにしたのである。
若いころは、とても神経質だったというルノワール。
そんな彼が惹かれた女性は、自分とは正反対の、どこかあけっぴろげで、危険な匂いの漂う女性たちだった…。