▼ 4月2日放送
アジアとヨーロッパの十字路トルコ・イスタンブール。東西文化が解け合うこの地で 人々を魅了し続けているのがオリエントの踊りベリーダンス。
古くからの交通の要衝として栄えたこの街は、さまざまな民族と宗教・芸術が入り混じり、独自の文化を形成してきました。そして、世界で最も美しいモスクといわれる「スルタンアフメット・ジャーミィ」には、きらびやかなモザイク画とステンドグラスの輝きが心を奪います。
ベリーダンスの「ベリー」とは英語で「腹部」のこと。トルコでは「オリエンタルダンス」という名で知られています。基本はソロで踊られ、ダンサーが感じるままを即興で表現し、きらびやかな衣装とエキゾチックな音楽、そして腰まで届く長い黒髪が女性らしさの魅力を引き立たせ踊られるのが、本場トルコのベリーダンスなのです。
▼ 4月9日放送
エキゾチックで、官能的な舞ベリーダンス。古くから女性達に愛され、あのクレオパトラも踊ったと言われています。
アジアとヨーロッパを結ぶ街イスタンブールには、世界中から注文の集まるベリーダンスの衣装店があります。ベルベットなどの光る素材に、スパンコールやビーズをふんだんにあしらうベリーダンスの衣装。きらびやかなデザインは、踊りの魅力をさらに引き上げます。
そして、ベリーダンサーの幻想的で艶やかな舞は、観る人に感動を与えながら踊り子自身も大きな喜びを感じることができるそうです。
踊り子を輝かせるのはきらびやかな衣装だけでなく、踊りにすべてを捧げる純粋な心でもありました。
▼ 4月16日放送
世の女性たちを魅了する官能的な舞ベリーダンス。そのルーツは古代エジプトまでさかのぼると言われています。
トルコのベリーダンスは、中東を移動する移動民族ロマの強い影響を受けながら発展した、ターキッシュスタイルと言う独特なスタイル。その、ロマ民族の血統を持つ有名なダンサーがセマ・ユルドゥズさん。20代でトップダンサーになった彼女は、軍事クーデターによりベリーダンスが禁止された時期にも踊り続けた、世界的に知られる伝説のダンサーなのです。
絶大な人気を誇るトップダンサーは60歳を過ぎても、なお自由な表現力と華麗なテクニックで、観客を官能的な世界へと誘います。
▼ 4月23日放送
魅惑の街、トルコ、イスタンブール。ビザンティン建築の最高峰「アヤソフィア博物館」は、元々キリスト教の教会でしたが、その後イスラム教の礼拝堂になった建物。イスラム教の神の名と聖母子像の壁画が同居しています。
そんな歴史と芸術の都に、古くから受け継がれてきた踊りがベリーダンス。世界的トップダンサー・セマ・ユルドゥズさんは、現在後進の育成に力をそそいでいます。教え子の一人フィルゼ・スルタンさん。
セマさんと同じロマ民族の血が流れる彼女には、子供の頃から踊りが体に沁み込んでいます。
ロマ民族の独特のリズムに乗って、フィルゼさんはトップダンサーを夢見て、今日も踊り続けます。
▼ 4月30日放送
エキゾチックな音楽と一体化し、全身でリズムを奏でるような踊りベリーダンス。そんな踊りに欠かせないのが音楽です。
人種や宗教などの要素が入り混じり幅広い世界観を築き上げてきたトルコ音楽。その楽器の一つにハンドシンバル“ジル”があります。ダンサーが両手に持ち、カスタネットのように打ち鳴らし、リズムを刻みながら踊ります。また、ベリーダンスの伴奏に欠かせない重要な打楽器「ダルブカ」は、トルコ音楽の主役的な楽器。
トルコ音楽とロマの自由な踊りは、歴史の中で見事に融合を果たしたのです。悠久の歴史が紡ぎだしたトルコの踊りは、美しい音色と共に未来へとつながれてゆくのです。