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2014年10月11日放送
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今週のドル円相場は利食い売りに押され、円高ドル安が進んだ。3日の9月米雇用統計が市場予想を大幅に上回る強い数字だったものの、直近の高値である1日の110.09円を上抜けることが出来なったこともあり、週明けから利益を確定するドル売りが先行。そこにダウ平均の下落や米長期金利の低下、そして、安倍首相の「円安で家計や中小企業にデメリットが出てきている」との発言などが加わって、ドルは107円台後半まで下落した。更に、8日公表のFOMC議事要旨(9月16-17日分)が、全般的にハト派的な内容だったことから、ドルの早期利上げ期待が後退しドル売りが加速。9日のNY市場では一時107.53円までドルは売り込まれた。ただ、ドル安の水準では実需の買い意欲も強く、神経質な展開となっている。

8日にFOMC議事要旨(9月16-17日開催分)が公表された。そこでは「ドル高は輸出や成長へのリスク」との見解が示されたほか、「海外の経済成長が想定より弱いと、米国経済の成長のペースも予想以上に減速する可能性がある」と複数のメンバーが見ていることが判明した。また、「労働市場では、活用されていない労働者が多い」とほとんどのメンバーが考えていた。全般的にかなりハト派的な内容だったため、ドルの早期利上げ観測は後退、ドル売りが加速した。翌9日には米10年債利回りが一時2.2769%にまで急低下し、ドルは107.53円まで売られている。

また、今週は、IMFが世界経済の見通しを発表。2014年の世界全体の成長率の見通しを3.4%から3.3%へと下方修正し、2015年も4.0%から3.8%へと引き下げた。2014年の米国の成長見通しは引き上げてはいるが、どの国も低成長に悩まされていることが伺われる。

来週のドル円は引き続き神経質な動きとなりそうだ。依然として本邦長期資金の買い意欲は強いと見られるが、一方で、海外ファンド勢中心に目先のポジションを閉める動きが観測されており、これらのフローを中心に綱引き状態が続くと予想している。下値では、9日の安値107.53円が目先の目処として意識されているほか、9月12日の高値で一目均衡表基準線の位置する107.39円がサポートレベルとなっている。9月16日の安値106.81円や9月11日の安値106.64円もポイントとなる。上値では、一目均衡表転換線の108.81円がとりあえずの目処となっているほか、3日の高値109.91円や1日の高値110.09円がレジスタンスレベルとして意識されている。

来週は13日がコロンブスデーで米国債券市場が休場となる。15日には9月米小売売上高、ベージュブックが発表されるほか、週末17日には10月米ミシガン大消費者態度指数速報値が予定されている。また、ダウ平均など株価の動向にも注意が必要だ。

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