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2013年3月23日放送

2月中は1万1500円を挟んでのもみ合いが続いていた日経平均も、3月に入って急ピッチの上昇を見せている。21日には1万2635円69銭と、2008年9月8日以来の高値をつけた。この間、欧州危機の再燃に対する懸念から、円高に振れる場面もみられたが、株価は大きく下げることはなく、基本的には堅調な動きを続けている。

問題の欧州情勢は、まず2月下旬にイタリアの総選挙で、財政緊縮に反対するベルルスコーニ氏率いる中道右派が上院で議席を伸ばした。この結果、イタリアの政局への不安から投資家がリスク回避姿勢を強め、一時的に円高が進んだ。しかし、日経平均は大きく崩れることなく推移している。

さらに今月15日には、ユーロ圏財務相会合が銀行預金への課税という前例のない措置を盛り込んだ100億ユーロ規模のキプロス救済計画で合意。ダイセイプルーム・オランダ財務相(ユーログループ議長)は会合後に「キプロスが支援を受ける条件として、同国は10万ユーロ未満の銀行預金に6.75%の課税、10万ユーロ以上の預金に9.9%の課税を実施する」と説明した。しかしキプロス議会は、預金課税法案を否決。やはりユーロ情勢の先行きに対する不安が広がったが、日本市場の株価が大きく崩れることはなかった。

日本の株式市場では、投資家の買い意欲は根強いものがあり、当面は堅調地合いが続くことになりそうだ。

欧州の懸念材料を受けても、株価が大きく反応しなかったのと同様、円高の動きも限定的だった。円ドル相場は、引き続き円安に向いやすい環境にあると考えたい。

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