米国経済の好調さを裏付けるデータ発表が続いている。ニューヨーク市場のダウ平均株価が史上最高値を更新するなか、S&Pケースシラー住宅価格指数が12月は前年比6.84%と大幅に上昇。1月の住宅販売保留指数は予想2.0%に対して、4.5%の高い水準となった。雇用関連の指標も、2月の失業率が7・7%と4年2ヵ月ぶりの低水準になるなど、改善が目立っている。
こうした経済指標を受け、6日に発表された地区連銀経済報告(ベージュブック)でも、明るい報告が目立った。雇用については「過半数の地区が労働市場環境の緩やかな改善を報告した」と指摘。住宅市場についても「居住用不動産市場はほぼ全て地区で力強さが増した」「全国的に在庫が減るなか、価格は上昇した」「住宅建設に関連した製造業は多くの地区で力強さの源だった」と報告している。
日米ともに力強い動きを見せている株価だが、2006年1月からの日経平均とNYダウの動きを比較すると、NYダウが30%近く上昇しているのに対し、日経平均は30%の下落と、実は相反する動きになっている。目先の動きだけを比べると、日米とも同じように堅調な展開が続いているが、日経平均にはまだ上昇余地があると考えられる。