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2012年10月20日放送

最近、発表された米国の経済指標のなかには、力強い内容のものが目立った。12日に発表された10月のミシガン大学消費者態度指数は、市場予想の78を大幅に上回る83.1だった。また9月の小売売上高は、予想の0.80%に対し1.10%。10月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数は5.7となり、9月の▼1.9から大幅に改善。予想の1.0をも大きく上回った。

また、特筆すべきは米経済回復の鍵を握っている住宅と雇用。17日に発表された9月の住宅着工件数は、市場予想の77万件に対して87.2万件。9月の建設許可件数は市場予想の81.0万件に対して89.4万件となった。グラフを見てもわかるように、住宅市場は低水準ではあるが、回復傾向をはっきりと示している。雇用についても、5日に発表された9月の失業率は7.8%となり、予想の8.2%から大幅に改善された。

もっとも、IMFやアジア開発銀行などが世界経済の減速について言及していることも記憶に新しい。米国経済には確かに回復の兆しが見られるが、世界経済を牽引するほどの力強さがあるかは依然として不透明。米国経済がこのまま回復軌道をたどるかどうかは、欧州や新興国の動向にも左右されるだろう。

米国、欧州ともにポジティブなニュースが続いたことで、円相場はドル高、ユーロ高が続いている。この傾向はもうしばらく続く可能性がある。

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