日銀は8〜9日の金融政策決定会合で、無担保コール翌日物金利を0〜0.1%に誘導する実質ゼロ金利政策の維持を全会一致で決定。国債などを買い入れる資産買入等基金の規模も70兆円(固定金利オペを25兆円、資産買入の総額を45兆円)に据え置くことを決め、追加の金融緩和は行わなかった。
会合後の公表文では、国内の景気について「緩やかに持ち直しつつある」として、前回と同じ判断を示している。また先行きについては「緩やかな回復経路に復していく」との見通しを示している。
もっとも、国内の消費者物価は低迷したままとなっている。7月27日に発表された6月の全国の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は、前年同月比−0.2%となり、2ヶ月連続でマイナスとなっている。また、エネルギー価格も除いたいわゆるコアコア指数では−0・6%となっており、日銀はより積極的に金融緩和を進める必要がある。
ドル円・ユーロ円ともに、引き続き方向感に乏しい。来週、日本はお盆休みに入り、東京市場はますます動きが鈍くなるだろう。目新しい材料が出てこない限り、基本的にはもみあいが続くことになりそう。