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2012年6月9日放送

ブラジルは5月29日から30日にかけて金融政策委員会を開き、政策金利を0.50%下げて8.50%とすることを全会一致で決定した。ブラジルの利下げは2011年8月に始まり、これで7回連続の利下げ。また、インド中銀も4月17日、民間銀行に資金を貸し出す際に適用する主要政策金利の「レポ金利」を年8.50%から年8%に引き下げた。これは2009年4月以来3年ぶり。

また中国人民銀行は7日、商業銀行の貸出基準金利と預金基準金利をそれぞれ0.25%引き下げると発表。利下げは2008年12月以来、3年半ぶり。新興国でも景気下振れ懸念が強まるなか、世界的な金融緩和が進んでいる。

中国では、鉱工業生産指数も悪化している。生産活動の状況を示すこの指標は、昨年半ばには前年比15%前後の増加で推移していた。しかしその後は低下傾向をたどり、4月は10%を下回っている。消費者物価指数も昨年中盤は前年比6%以上、上昇していたが、現在は4%を下回る水準にとどまっている。

ユーロ圏は依然としてギリシャ、スペインの問題が重石となっているほか、アメリカは先週の雇用統計がかなり弱かったため、金融緩和の必要だとの声が高まっている。

中国など新興国の景気に陰りが見え始めているなか、世界経済は非常に厳しい状況に立たされている。

ユーロ円はユーロ高・円安が進んだ。ギリシャやスペインの話題に対して、少しポジティブな話題が出てきたことが影響した模様。しかし、根本的な解決は見られず、基本的にはユーロ売りが進みやすい状況に変わりない。ドル円もユーロ円の動きに連動して、ドル高・円安が進んだが、一時的なものに留まるだろう。

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