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2012年2月11日放送

2月3日に発表されたアメリカの「非農業部門雇用者数変化」は市場予想の14万人に対して24.3万人と大幅増。さらに「失業率」は市場予想の8.5%に対して8.3%と低下。「ISM非製造業景況指数」は市場予想の53.2に対して56.8と、こちらも強い結果となった。揃って市場予想よりも非常に強い結果をみせた。こうした指標の強さをうけて米国株式市場は非常にしっかりした動きを見せている。NYダウは13,000ドルに接近、2008年5月日以来の水準となっている。

株高の大きな背景の1つが、アメリカの金融緩和策の延長。1月末に開かれたFOMC(米連邦公開市場委員会)では、これまでの「例外的な低金利を2013年半ばまで正当化する可能性が高い」としていた部分を「例外的な低金利を2014年遅くまで正当化する可能性が高い」という内容に変更している。事実上、金融緩和を予定したよりも長く続けるということである。

このため現在の経済指標は、この金融緩和をうけたうえでの「強さ」と理解できる。市場に出回ったマネーが株式市場に流れ込み、株価が上昇しやすい地合だ。そして、株価が上昇しやすい環境では、リスクを取る動きが活発化するため、為替相場においてはドル高円安に向かいやすくなる。

ドル円相場についても、目先はドルが上昇を続け、1ドル=78円台に近づいている。アメリカで金融緩和をしているためにドル安になりやすい状況でもあるはずだが、ユーロ円や豪ドル円、NZドル円などでも円安が進んでいるために、ドル円相場も一緒に円安に向かっているかたちだ。

しばらくは、株高・円安が進みやすい環境になっていると考えておきたい。

1月のFOMCで金融緩和の長期化が示されたものの、先に示した2月3日発表の米指標を受けて円安に進みやすくなっているのが現状。ユーロ円も欧州の債務問題が引き続き根強く意識されているものの、株高・円安が進みやすい状況のなかでユーロ円もしっかりした動きを見せている。目先のところは安定した動きが続きそうだ。

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