ドル高・円安がジリジリと進んでいる。ドル円は震災後の3月17日に一時76.25円まで下落したが、その後は各国の協調介入もあって反発。先週は横ばいの動きとなっていたが、今週に入ってからは再び上値を伸ばして83円台を回復している。また、ドル円の動きにつれてユーロ円は118円台、ポンド円は134円台をつけている。
今回の円安基調はドル高の進行という側面が強い。そして、その背景にあるのがアメリカの金融政策だ。アメリカの各連銀総裁から、緩和政策の出口戦略を意識した発言が相次いでいる。
発言内容は図表の通り。アメリカの各連銀総裁は、アメリカ経済がしっかりしていることを理由に、金融緩和策の解除=『出口戦略』を主張をしている。また、資源価格の上昇などを受け、アメリカも欧州のようにインフレが問題になる時期がくると考えられる。目先で言えば、6月のQE2の終了に向けて、様々な思惑が広がるだろう。アメリカ経済が強いということを示す指標なりが出てくると6月でQE2が終了するとの見方が一層強まり、出口戦略が意識されることで、ドル円は90円台を目指していく展開も想定される。
3月17日のドルの安値76.25円から比べると大分上がってきた印象を受けるが、ドル円相場は今後も上昇する可能性を秘めていると言えそうだ。
アメリカの出口戦略が意識され、ドル円は堅調な動きが続いている。今週も米要人からの発言が続いており、この傾向はもう少し継続しそう。ドル円はドル高・円安方向を見ておきたい。ユーロ円はドル円の動きにつれて、ユーロ高・円安が進みそう。