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2011年3月26日放送

欧州で、ポルトガルへの不安感が再び高まっている。財政再建に向けて政府が提出した追加緊縮策が議会で否決され、ソクラテス首相が辞任。するとポルトガル経済の先行きに対しても不透明感が広がり、S&Pはポルトガルの長期信用格付けを「A-」から「BBB」に2段階引き下げた。米格付け会社ムーディーズも15日に長期信用格付けを引き下げていた。

加えてポルトガルは10年物国債のみならず、3年物が7%、5年物が8%を突破、全体的に利回りが上昇している。既に支援を受けているギリシャやアイルランドの融資金利は5%台のため、国債で資金を調達するより、支援を受けたほうが有利では?との見方まで出てきた。12日に行われたEU首脳会議では、財政難に陥った国を救済する欧州安定基金(EFSF)の利用可能額を2500億ユーロから4400億ユーロへと大きく引き上げている。これによりポルトガルのみならず、スペインの救済も十分可能と見方がある。

とはいえ、仮に支援を受けたとしても、緊縮財政がしっかりしていないと(=蛇口がしっかりと閉まっていないと)、財政の立て直しはうまくいかない。現にギリシャやアイルランドではデフォルトへの警戒感が依然残っている。ポルトガルにしろスペインにしろ、救済するから安心。と安直に考えていい状況ではなさそうだ。

為替相場は大分落ち着きを取り戻している。ユーロはポルトガルなどの問題で上値が重いが、利上げ観測もあるため一方的に値を下げる展開も考えにくい。

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