榊原・嶌のグローバルナビ


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2009年9月5日放送

今週の米国市場では比較的ポジティブなニュースが相次いで出た。しかし、米ダウは上値を追わず、ISM製造業景況指数が発表された9月1日には、前日比で185ドルの下げを見せた。その後も上値が重い相場展開となっている。

今月1日の米ダウの下落は、米投資会社サーベラス・キャピタル・マネジメント参加のヘッジファンドに投資している投資家らが、同ファンド資産全体の71%に相当する55億ドルの返還を求めていると報じられたことが原因だった。ただ、その後も金融市場への不安が燻っている。それを表すように、金の高騰。スイスフラン買い。債券利回り低下(債券買い)など、資産の逃避先といわれる市場に資産が流出している。また米国では9月末は第3四半期決算に当たるため、決算前に現金のポジションを増やしたいという動きも、米国株価の下落を促した。パニック的な動きは見られないものの、リスクを避ける動きが各市場で目立つため、当面、米ダウも上値が重い展開が想定される。

リスクを回避する動きが強まり、米ダウの上値が思い。そうした市場環境にあって、為替相場はクロス円の売りが進みやすい。ドル円、ユーロ円共に上値が重い展開となりそうだ。

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