今週はカナダとオーストラリアのGDPが発表された。カナダは1991年以来の大幅なマイナスとなっているが、市場予想は大きく上回っている。またオーストラリアは前期比年率で0.4%となり、リセッションを回避した。輸入が減少したことで貿易収支が改善、それが企業投資や住宅投資の減少分を相殺したことが主な要因である。
その一方で、4月後半から原油価格が大きく上昇し、年初来高値を更新している。中国をはじめ、需要が回復していることが主な要因であろう。また、ゴールドマン・サックスが2009年度末の原油価格見通しを65ドルから85ドルに引き上げた。原油価格の一段高が望める状況のため、資源国の一層の回復が期待される。
為替相場ではドル安と円安が同時に進行している。ドル円は、ドル安と円安にはさまれて方向感が乏しくなっている。ユーロ円は今週、年初来高値を更新し、138円台をつける場面もあった。もう少し上昇する展開が想定される。