週末13日、14日にG20がロンドン郊外で開催される。特に注目されているのは、GDP比で2%規模の財政出動を各国がコミットメントできるかである。フランスなどは、既に否定的な見解を示しており、声明文に盛り込まれるのは難しいとの見方もある。また12日に介入を行なったスイス中央銀行に対して何かしらの意見が出されるかも注視されている。
既に財政政策がGDPの2%に達している国もあるが、まだ実施している国は限られている。ここで「2%規模の財政出動」に言及する狙いは、集団行動的な景気対策によって縮小傾向にある需要を喚起し、世界同時不況からの脱却を目指すことにある。主に米国がGDPの2%規模の財政出動をコミットメンとしたいと考えている。日本は追加の財政政策を検討しているものの、フランスのサルコジ大統領は既に財政政策は十分に行なったと考えており、金融の規制強化に力を入れたいとしている。またドイツのメルケル首相もサルコジ大統領との考えが一致していると説明した。
ドル円は一時95円半ばまで下落したが、円買いを推し進めるほどの円買い材料に乏しく、押し戻される動きになっている。かといってドル買い材料も見当たらず、方向感が出てこない。ユーロ円は若干強めの推移になっているが、これはユーロスイスでのユーロ買いの影響が強い。金利も大分下がり、ユーロ買いを継続する環境にはないため、上値は限定的なものとなるだろう。