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2009年2月28日放送

今年1月あたりまでは、日経平均株価などの株の動きと為替相場の間にある程度連動性が認められたが、ここにきてその連動性が崩れてきている。株価が崩れることで、円キャリートレードのポジションを閉じる動きが起こり円高が進行する、というのがこれまでの流れだったが、円キャリートレードの解消が相当程度進み、株価が崩れても為替相場には影響を及ぼさなくなってきている。

また連動性がなくなった原因は他にもある。先日、日本のGDPが発表されて以降、欧米諸国以上に大きな落ち込みを見せる日本経済に対して、厳しい見方が増えてきている。また日本の政局が不安定であることも円売り材料と言える。加えて、世界経済が急速に悪化したことで日本は輸出が急減し、貿易収支は4ヶ月連続のマイナスとなっている。これも円安要因である。

日本の経済悪化、政局不安から円安方向に向かってきた。もう少しこの流れが続くかもしれない。ただ、各国も厳しい経済環境の中にあり、また、金利差を背景とした円安もこの金利環境下では起こりにくい。従って、円安への動きにはおのずと限界が出てくると考えられる。

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