榊原・嶌のグローバルナビ


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第417回 2009年1月17日 放送

日本の「都市鉱山」に眠る金、銀、銅、そしてレアメタル。その埋蔵量は世界有数の資源国と同じ規模に達するとの試算があり、大いに注目を集めています。しかし、その都市鉱山の"採掘"には高度な技術が必要です。というのも都市鉱山とは、廃棄された携帯電話や家電製品の基盤や部品のことで、その採掘とは、ゴミの山を宝の山にかえる"再資源化"のことだからです。

そんな「都市鉱山」の採掘=廃家電の再資源化の最先端を走るのがDOWAホールディングス。秋田県・小坂鉱山の黒鉱の採掘で蓄積した製錬技術とノウハウを発展させ、ゴミとなった家電や携帯電話、自動車のくずなどからから貴金属やレアメタルなどを回収、再資源化しています。

「我々から見れば古い携帯電話は効率のいい金鉱山です」と吉川会長が話すように、金の場合、普通の鉱山では1トンの鉱石から20グラム程度しか採れませんが、携帯電話1トンからは金が300グラム程も採れるといいます。都市鉱山は鉱石のように掘削、輸送の必要がなく、CO2の排出量も抑制できることから「環境負荷は300分の1しかない」とのこと。

そして、吉川会長はこうも話します。「家電4品目以外の携帯電話やパソコンなどの回収システムが整備されれば、日本はさらに資源大国になるだろう」。DOWAホールディングスでは、製錬から製品、再資源化、そして最終処分まですべて自社インフラで行う循環型ビジネスモデルを確立し、リサイクルの拡大を目指しています。

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