#39 2012年12月24日放送
今週のテーマ:「外食」
今では一般的な外食。その始まりは江戸にありました。蕎麦や寿司などのファストフードから、食材や調理法にこだわった絶品料理まで!今回は江戸の外食に関する謎解き!
現在では一般的な「外食」。その始まりは江戸にありました。江戸前期までは階級に関係なく食事は家で取るのが当たり前で、食事も一汁一菜を基本とした質素なものでした。そんな江戸時代に外食産業が登場するのは1657年に起こった明暦の大火の後。浅草の茶屋で「奈良茶飯」が出されたのが最初と言われています。当時江戸では珍しい上方の料理ということもあり、奈良茶飯はたちまち江戸中で評判になりました。その後、至る所に飯屋が作られるようになりました。もともと、江戸幕府が開かれ大規模な開発が始まった江戸の町には、参勤交代の制度により集められた諸藩の大名や全国から呼び寄せられた職人、または新しい街で一儲けしようと集まってきた商人など、単身赴任をする男性が多かったのです。当時は男性でも自炊をするのが一般的でしたが、火を起こす燃料の薪や炭の値段が高かった上に、もしも火事を起こしてしまえば大罪です。そんな背景から、江戸では安くて早い、外食が普及したのです。
吉野鮨本店は、魚河岸があった日本橋の屋台ずしがルーツという江戸前鮨の老舗です。江戸時代の屋台の定番「握り寿司」。現在のような寿司の原型ができたのは江戸時代と言われています。当時の寿司は現代の約2倍程の大きさがあり、大人の男性でも一口で食べるのは難しいくらいでした。その後、食べやすいよう半分に切るようになった事から現在のように1皿に2貫ずつ乗るようになったとも言われています。
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