今週の謎

#33 2012年11月12日放送

今週のテーマ:「ペット~動物狂想曲」

庶民がペット飼う習慣、その始まりは江戸時代でした。人間と動物の関係が深まり、そこに様々な文化が花開いたのです。ペットブームのさなか、出されたのが、悪法とされる「生類憐みの令」。五代将軍徳川綱吉の真意とはなんだったのか?今回は江戸の「ペット」に秘められた謎解き!

「今週の川柳」
江戸名物 伊勢屋 稲荷に犬の糞
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江戸のうんちく学

庶民がペットを飼うようになったのは、江戸時代のこと。それまではや一部の富裕層の楽しみに限られていました。特に好まれたのは、猫や犬。そして金魚や鳥に虫なども人気だったようです。そんな中、五代将軍徳川綱吉が「生類憐れみの令」を出しました。これは一つの法令ではなく、延宝8年(1680)に将軍となった綱吉が、亡くなるまでの約25年間に出した、生類にまつわる法令の総称で、その数200を越えると言われています。「飼い主のいない犬を見つけたら餌を与えること」、「うろつく子犬を見つけたら、母犬を見つけること」などに始まり、鳥や虫の飼育を禁じる物まで、ありとあらゆる生類に及びました。法令を破った者には罰が課せられ、動物を守るための費用を住民に負担させたため、「生類憐れみの令」=「悪法だった」と切り捨てがちですが、実は捨て子を禁止し、牢屋環境を改善するなど、弱者を守る良い面もありました。また、世界に先駆けた動物愛護の法令でもあったのです。

江戸料理のあれこれ

犬の収容施設「御囲」

犬の収容施設「御囲」

現在、東京都・中野区役所の傍らには犬の銅像があります。実はここには、5代将軍徳川綱吉が建設させた大規模な犬の収容施設「御囲(おかこい)」がありました。その広さ、東京ドーム約21個分。そこに10万頭もの野犬が集められました。「御囲」の中には、犬が寝る部屋、餌を食べる場所、日よけ用の建物、子犬の養育所、犬の医者や役人の住まいまで作られたと言います。

おとな浮世絵コレクション

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