今週の謎

#22 2012年8月27日放送

今週のテーマ:「花火」

闇夜を、夢の世界へと変える「花火」
現代、日本の夏で行われる花火大会はなんと4500回にも及びます。川辺で夕涼みしながら、夜空に打ち上がる大輪の花を愛でる。この花火が、日本の夏の風物詩になったのは、江戸時代の事。花火は、長い太平の世、日本独自の文化として発展していきました。ということで、今回は江戸時代の花火にまつわる謎解き!

「今週の川柳」
花火を上げるときは 我が手を短かがり
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江戸のうんちく学

江戸時代、花火を発展させたのが、鍵屋と玉屋の2大花火師。初代鍵屋は、大和国篠原村出身で、名を「弥兵衛」といい、万治2年、日本橋横山町に店を構え、将軍に花火を上納するほどでした。やがて鍵屋の手代だった清七が分家。その時もらった屋号が、「玉屋」でした。もともと鍵屋の屋号は、守護神であるお稲荷さんが、鍵をくわえていたことからつけられました。そして、もう一方がくわえていたのが、「玉」。これが「鍵屋」「玉屋」の屋号の由来です。両国(隅田川)での川開きは、上流に玉屋、下流に鍵屋が陣取り、それぞれ花火を打ち揚げました。しかし天保14年、徳川家慶が日光参拝に発つ前日のこと、玉屋は不慮の火を出してしまいます。当時、失火は罪が重く、玉屋は江戸追放、一代で断絶。鍵屋、玉屋が技を競いあったのは、わずか30年程でした。江戸時代から連綿と続く「鍵屋」。現在は15代目天野安喜子さんが活躍されています。

江戸料理のあれこれ

「どぜうなべ」

今なお江戸の下町情緒溢れる人気の観光地・浅草。そこは数々の老舗が軒を連ねる、江戸グルメの宝庫でもあります。中でもこの暑い時期に是非お勧めしたいのが、創業なんと享和元年、二百年以上も変わらぬ味を守り続けている「駒形どぜう」の「どぜうなべ」です。低カロリーで良質なタンパク質にミネラル、ビタミン類といった栄養素が豊富に含まれるどじょうは、江戸時代よりウナギを凌ぐほどの滋養食でした。夏の暑さに疲れた体に是非お試しあれ。

おとな浮世絵コレクション

番組内で紹介した浮世絵はドコモのスマートフォン、携帯電話でご覧いただけます。ご紹介する浮世絵は毎週更新しております。