#14 2012年7月2日放送
今週のテーマ:「健康と医学」
江戸の人々は、意外に健康オタク!誰もが愛用したなんでも治す妙薬とは!?健康は「食」にあり!経験と知恵が生んだ、江戸の食文化とは何か?江戸で爆発的人気を博した長寿本!そこに記された究極の健康法とは!?ということで、今回は江戸時代の健康と医学にまつわる謎解き!
現代は空前の健康ブーム。一方江戸にも健康ブームはありました。近代医学がまだ確立されていなかった江戸時代には、医師免許はなく誰でも医者になれた為、にわか医者やヤブ医者も少なくなかったといいます。そこで庶民が頼ったものが江戸市中で安く売られた売薬でした。 採種屋(薬局)では漢方を中心におよそ300種類もの薬が売られていました。大病以外は医者にかからず、薬で治す。それは江戸に現代と変わらぬ薬局システムと多くの薬が存在したからなのです。 また江戸では健康本の先駆けと言われる『養生訓』がベストセラーになりました。作者である貝原益軒が記した養生法は「食事の際は腹八分目でやめるのがよい」「食後は必ず数百歩歩き、食べ物を消化させること」「人生を楽しむには心の楽しみが必要である」など400にものぼります。 健康の知恵が詰まった「養生訓」。それはまさに、予防医学のパイオニアだったのです。
江戸時代、蒟蒻は「腹中の砂下ろし」と言われた健康食材でした。これは食物繊維が豊富なため整腸作用があることを表したもののようで、年末の煤払(大掃除)の後に体内もきれいにしようということで好んで食されたそうです。また蒟蒻芋の収穫期は秋なので本来は冬の食べ物でしたが、蒟蒻粉の製法が確立して通年食べられるようになったのも実は江戸時代のこと。今回はこちらも栄養価の高い胡麻を使ったタレで和えてみました。
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