#6 2012年5月7日放送
テーマ:「江戸のヒーロー」
誰もが一度は憧れる存在「ヒーロー」。江戸時代にも庶民を魅了したヒーロー達がいました…。ならず者で大泥棒!「ねずみ小僧」が何故、ヒーローとなったのか!?火事と喧嘩は江戸の華!炎に立ち向かう、庶民のヒーロー「町火消」の秘密とは!?歌舞伎界の大スター「助六」!女性たちを魅了した助六の「粋」とは何なのか!?ということで、今回は江戸のヒーローにまつわる謎解き!
伝説の大泥棒「鼠小僧」。命知らずの「町火消」。江戸でヒーローと呼ばれた者の多くは、アウトロー(無法者)でした。中でも最も江戸の庶民に愛されたヒーローが助六。歌舞伎演目「助六由緑江戸桜」は江戸一番の男伊達を誇る助六が、殺された身内の敵である武士を探し出し討ちすてる痛快活劇です。助六を演じたのは二代目市川團十郎。反骨精神を持って真っ向と武士へと立ち向かう劇中の助六は、封建社会で、武士によって抑圧されていた庶民の代表でもあり、日常的英雄性を持つ市井のヒーローだったのです。助六のもうひとつの大きな魅力として挙げられるのが、その容姿でした。黒羽二重の小袖の着流しの中から覗く緋じりめん。髪型は元結いで高く巻き上げ折り曲げる本多髷。そして助六代名詞と言われる江戸紫の鉢巻。艶やかな助六の「ファッション」。それは、江戸っ子たちの心を浮き立たせました。江戸に現れしヒーローたち。それは、不安や怒り、閉塞感によって、庶民たちが生み出したものでした。彼らは、時代に押しつぶされそうになった時、その闇を蹴破るヒーローを作り上げ、颯爽と前へと進んでいったのです!
いなり寿司と巻き寿司がセットになっている助六寿司。名前の由来は、歌舞伎の人気演目の主人公で、江戸のヒーローでもある「助六」によります。助六の彼女は、吉原の花魁で「揚巻」といいます。「揚」が油揚げを使ういなり寿司、「巻」が巻き寿司になった、といわれています。今回は八百善オリジナルの油揚げで包んだいなり寿司と、甘辛く味付けしたゴボウを使った巻き寿司を作りました。巻き寿司からはみ出したゴボウは助六のちょんまげに見立てています。
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