現在、花粉症の治療は
薬が主流。しかし、薬を飲み続ける期間は長いし、副作用も心配。そこで、花粉症を
根本的に治療し副作用もないといった、画期的な
免疫療法が開発されています。それが、「
ペプチド減感作療法」。スギ花粉が侵入すると、花粉を敵だと感知する
Tリンパ球が、スギ花粉の
ペプチドと呼ばれる
タンパクと反応します。このスギのペプチドのみを減感作療法のように、体内に入れて、身体を
抗原に慣らすという治療法です。
この方法の最大の利点は、
副作用がきわめて少ないという点です。治療期間の
短縮や高い治療効果も期待でき、現在動物実験中です。そして、もう一つ注目されている治療法が、
DNAワクチン。DNAワクチンは、減感作療法に代わる治療法。スギ花粉からアレルギーの元となる
抗原遺伝子を取り出して、運び屋を使って患者の
細胞に、投入するというもの。花粉アレルゲンの遺伝子を、体の中に入れて、花粉に慣れさせようというものです。動物案験では、一年前花粉症で皮膚アレルギーを起こした犬が、DNA
ワクチンを投与した一年後に症状が
軽くなったことがわかりました。花粉症の新しい免疫療法が開発され、根本的に治療する日も近いかもしれません。