脳を破壊する恐ろしい認知症。しかし!この認知症を、食生活である程度、
予防する事も可能なのです。でもそれには
どんな食生活を送ればいいのでしょうか?東京都老人総合研究所
白澤卓二先生。白澤先生は、人間の老化のメカニズムを遺伝子レベルで研究しています。先生、認知症の予防に効果の期待出来る
食事って、どんなものなんでしょうか?「
脳の中の変化を抑えていくような食材が分かってきています。例えば、
抗酸化性が高いものとかで、具体的に
抹茶の中に入っているカテキンや
カレー粉の中に入っているクルクミンです。脳の中に溜まってくる
タンパク質を抑えているということが分かっているので、アルツハイマー病を予防できる食材ということになります。(ユリスの料理は)そういう食材を使った認知症予防のメニューということになります
。」こちららが、白澤先生の推奨する、
認知症予防に効果ありという5つの食材!抹茶に含まれるのがカテキン。このカテキンは最近、アメリカにおける研究でもアルツハイマーに効果があるという報告がされています。「アミロイドベータ」という蛋白質の増殖が、アルツハイマーと
深く関わっていますが、
カテキンには、この「アミロイドベータ」を抑制する働きがあるというのです。そして
カレー粉に含まれているのがクルクミン。クルクミンの場合もカテキン同様、アメリカでの研究から、「アミロイドベータ」を抑制する働きがある!という報告がありました。
トマトに大量に含まれているのがリコピン。抗酸化作用など、様々な面で健康に貢献する成分。
クルミに含まれるビタミンEには、動脈硬化の予防や抑制に効果があります。
同様の効果がハチミツにもあります。当然、脳血管性認知症の予防に繋がります。「今回アルツハイマー病と脳血管性痴呆症を予防できるようなメニュー
をつくりました。」都会のセンス溢れる街、
東京港区麻布十番のフレンチレストラン「ユリス」。こちらで、白澤先生考案のメニューを食べることができます。それがこちら。先程ご紹介した、認知症予防に効果の期待される5つの食材を、使った5つの料理、コースメニューが組まれており、味と健康の両面から評判を集めています。
実際に一つ一つの食材と料理をご紹介しましょう。
魚のメインディッシュ!サーモンに含まれる「
アスタキサンチン」には、「アミロイドベータ」が脳細胞に溜まる際、発生する脳の炎症を抑えるという効果があります。このサーモンは
クルクミンタップリのカレーソースでいただきます。まずは塩胡椒したしたサーモンを軽くソテー。そこに野菜のカレーを使ったソースをタップリと添えます。「スコットランド産、オーガニックサーモンのロースト、野菜カレーソース」の出来上がり。意外と淡白なサーモンの身。そのムッチリした歯ざわりに、カレーソースがアクセントを添えるひと皿です。続いてはオードブルをご覧に入れましょう。
食材の中心はエビとトマト!スモークしたエビに、
抗酸化ビタミンが入ったトマトを、ふんだんに盛りつけます。仕上げにも、
抗酸化作用のあるビタミンEの入ったオリーブオイルを・・「有頭エビの自家製スモーク、トマトとリンゴのヴィネグレット」の完成!
オリーブオイルがリコピンの吸収を助けます。旨みと清涼感があふれる一皿です。スープは、「
有機ニンジンのポタージュ、ハンティングハニーの香り」。最後にあしらった
ハチミツには、アルツハイマーによる脳の萎縮を抑える効果もあります。肉のメインは、「
黒豚のロースト、クルミソース」。体力をつけるための黒豚のソテーに、
ビタミンEが豊富に含まれるクルミを散らし、さらにクルミベースの濃厚なソースでいただきます。
デザートは「アミロイドベータ」の抑制に効果のある
「
抹茶のフィウアンティーヌ」。クリームに抹茶を取り入れ、甘さの中にホロ苦さが漂います。認知症予防だけでなく味も最高の品々。このメニューは、アラカルト、コース、どちらのスタイルでもお楽しみ戴けます。「白澤先生:ユリスに2週間に1回来てアルツハイマー病が予防できると思ったら大間違いで、それには
毎日の自分の食事が非常に大事になります。」白澤先生推奨の5つの食材。手軽な食材ばかりですから日常の食卓にも、
トマト・お茶・クルミ・カレー粉・ハチミツを、巧みに取り入れて、認知症予防を心がけましょう!