痛〜い 筋肉痛。更に肩こり、
腰痛の原因ともなる筋肉疲労。そして骨にまで異常を及ぼす、高齢者には深刻な筋力の衰え。これを
予防するにはどうすればいいのでしょう?早稲田大学スポーツ科学学術院・福永哲夫先生は、
お年寄りのための筋力低下予防プログラムを開発。そのプログラムは現在、多くのお年寄りが実行しています。先生、筋肉痛や筋肉疲労は、どうすれば防げるのですか?『
筋肉に力を入れた後十分のばしてあげるストレッチ、これを10分実行するとかなりの部分防げます。』運動などによって
筋肉を激しく動かす。すると、その後の筋肉は萎縮した状態になっています。この
萎縮した状態をそのままにしておくと乳酸が発生して血流が滞り、筋肉疲労を起こしてしまいます。また、筋肉が傷ついていると、少し経ってから、酷い筋肉痛が起きる事も少なくありません。そこで、福永先生に、筋肉痛や疲労を防ぐストレッチを教えて戴きましょう!
まずは、体を動かす筋肉のうち、80%を占めている下半身から。特に
歩きすぎた後などは、しっかり脚を伸ばして疲れを溜めないようにしましょう。
足首をもって後ろに引っ張るストレッチを約20秒間。
ころばないように机や椅子など安定した物で、身体を支えながら行ってください。続いて、腿と
ふくらはぎのストレッチ。しっかりと筋肉を伸ばすため、
なるべく腰を落とすようにするのがポイントです。これも、左右両足で20秒間ずつ行います。少しきついくらいがちょうどいいんですよ。
次は上半身のストレッチ。
壁から約80センチ離れて立ち、手を壁に付けて行います。これは、
胸の筋肉と背中から肩にかけての筋肉、両方を伸ばせるストレッチ。特に肩こりの方に効果的です。続いては、
高齢の方でも簡単に出きる筋力維持のトレーニングをご紹介します!椅子や机で身
体を支えて足の筋肉を鍛えるトレーニング。このようにして
膝を曲げ、伸ばしを繰り返します。最初は曲げる角度を小さく。馴れてきたら、徐々に大きく曲げるようにしましょう!
脚全体に効果のあるトレーニングですが、特に腿の筋力維持に最適!腿の筋肉の衰えは、躓きやすい「摺り足歩行」を生み、ころんで骨折の原因にもなるからです。続いては、
腕立て伏せで、
腕と胸の筋肉をトレーニング。膝を床につけて行うため、高齢者でも無理なく行えるのが特徴です。手の位置を遠くすれば、より大きな負荷もかけるグレードアップも可能です。腰が反りすぎないように注意して行ってください。『
80歳の人でもちゃんとしたトレーニングをすれば筋肉は鍛えられ、力もつきます。日常生活が影響する
老化傾向をゆるくすることは十分可能なんです。』