日本人の主食である
ごはんや旬の果物、そしてイモ類など、糖質を含む食べ物をバランスよく摂りたいですね。理想的には、
糖質で、57%〜68%のエネルギーを摂取するのが良いのです。とはいえ、主食のほとんどに糖質が含まれていては、
あっという間に摂り過ぎになってしまいますね。女子栄養大学の三浦理代先生。は、
生活習慣病を防ぐ、“正しい食事”について研究しています。どうしても摂り過ぎてしまう糖質を体内で有効活用し、溜めないようにするためにはどうすればよいのでしょうか?
身体の中でブドウ糖を使ってエネルギーを効率よく作るためにはビタミンB1が必要です。ビタミンB1は豚肉にたくさん含まれています。細胞の中の発電機を働かせてくれる、という
ビタミンB1は、豚肉100gの中に0.66mg含まれています。同じ肉類で比べると、
牛肉や鶏肉のほぼ6倍。
そしてビタミンB1は
胚芽米にもたくさん入っています。甘いものが好きな人や、ご飯をたくさん食べる人は
主食に胚芽米を少し混ぜて食べるようにすれば、ビタミンB1が摂れますね。ビタミンB1を効率よく摂るには、
ネギ、ニラが必要です。ネギやニラの香りの中にはアリシンという成分があります。
アリシンがビタミンB1と結合するとアリチアミンというものに変わります。これが小腸からの吸収を高めてくれます。ビタミンB1をはじめとする、
ビタミンBの仲間には、B2、B6、B12などがあります。実は、ビタミンB1は、これらビタミンBの仲間と一緒に働くと
強力になります。では、ビタミンBの仲間が一度にたくさん摂れて、
ビタミンB1が有効活用されるメニューをご紹介しましょう。『
豚肉とあさりの卵とじ丼』。ここに、ビタミンBの仲間がたっぷり入っているんです。B1の豚肉と、
B2,B6たっぷりのあさり。
卵にはB12、そしてB1の吸収を助けるネギ。このメニューで、摂り過ぎたブドウ糖を、有効に活用しましょう。さて、血糖値が気になる人や、
甘い物を我慢できない人のために、お勧めなのが「低カロリー」や「ノンカロリー」と表示された甘味料です。最近良く見かけますよね。
普通の砂糖のようにブドウ糖となって小腸から吸収されません。つまり血糖値が上昇しにくい、または上昇しない甘味料なんです。どうすれば有効に活用できますか?「たくさんの種類があります。お砂糖の代わりに使うんですが、個々に全部性質が違います。例えば加熱すると分解してしまうなど、様々なものが市場に出ておりますので、表示をよく読み、
それに従って料理に使うことができます。」
長時間加熱できる甘味料は、煮物などに便利。
加熱すると壊れてしまう甘味料は、料理に使わず、コーヒーや紅茶などに入れましょう。甘味料の表示をよく読んで、正しく使うことが大切です。