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2005年9月4日(日)、11日(日)
テーマは『アンチエイジング』

今週のドクター
今週のドクターは、
日本抗加齢医学会 理事長
水島 裕先生


【略歴】

’63年

東京大学医学部大学院卒業・医学博士

’66年 薬学博士(東京大学薬学部)
以後 東京大学物療内科勤務
’83年 聖マリアンナ医科大学第一内科教授(現名誉教授)
’90年 聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター設立
同センター長(現名誉センター長)
’93年 英国・ロンドン大学(Guy'Hospital)客員教授
’95年 参議院議員(〜平成13年7月)
’01年 文部科学省の初代大臣政務官
’02年 東京慈恵会医科大学DDS研究所所長
現在 貝TTバイオファーマ代表取締役会長兼務

【ドクターの一言】
人間は寿命がある限り、若く活力を持って仕事をし、人生を楽しみたいと思っています。抗加齢療法により、それが可能になります。今日本の最大の問題は少子高齢化です。これも解決するでしょう。

【著書】
「今日の治療薬」   南江堂
「今日の臨床検査」   南江堂
「薬に賢くなる本」   講談社
他多数    

〈素朴な疑問〉
〜身体が年をとるってどういうこと?〜

データ最近、どうも階段を上るのがつらくなってきて…すぐに息が切れてゼイゼイする!鏡を見る度に、顔の皺が増えて行くみたい!私たちが生きて行く上で避けて通れない事。それは誰でもみんな、年を取るに連れて、身体の機能が必ず衰えるという事実!たとえば、肺は機能がピークに達する18歳を100%とすると、後は徐々に衰えて行く一方!50歳で70%に低下。85歳では、何とピーク時18歳の約40%にまで低下します!でもなぜ、年を取ると身体の機能は低下するの?身体が年を取るってどういうこと? 東京理科大・理学部応用化学科の鳥越秀峰先生は、細胞の老化に関する研究をされています。体が年を取るって、データ一体どういうことなのですか?「身体の老化にはいろいろなメカニズムが考えられていますが、その一つの重要なプロセスとしてテロメアが関わっています。」テロメアとは耳慣れない言葉ですが、これが電子顕微鏡で見た実物!この光っている部分がテロメア。本来テロメアは光りませんが、特殊な方法で光らせ、目でも見えるようにしてあります。このテロメア、何処にあるのかと言うと…私たちの細胞、その核の中!細胞の核の中にあり、生物の体の設計図とも言えるDNA。データそのDNAを含む、重要な染色体の端に、テロメアはあります。「染色体の末端の部分をテロメアといいます。それをたとえると染色体のフタのようなもの。それが細胞が分裂するごとにだんだん短くなっていって、最終的にふたの部分が擦り切れて、染色体内の保護されるべき遺伝子がむき出しになり、正常に働かなくなる。そして細胞が死ぬ方向へ向かう。ということです。」私たちの体の細胞は常に細胞分裂を繰り返しています。しかし細胞が分裂する時、染色体にあるテロメアは、何故か元通りに複製ができず、分裂する度毎に短く、小さくなります。やがて、テロメアのデータ長さが元の半分程まで短くなると、染色体の保護が出来なくなり、中のDNAを正常に保てなくなります。その結果、我々の体の細胞は、約50回程で、分裂活動が出来なくなってしまいます。この分裂活動停止こそ、実は細胞の寿命の終わり!その後、細胞は小さく分解、無くなってしまいます。「例えば回数券にたとえますと、回数券はある回数使うとそれ以上使えません。細胞はそれと同じで、細胞分裂にも有限回数があり、そういう意味においてテロメアというのは細胞の寿命を決めている、ひいては固体の寿命を決めてデータいる『命の回数券』のようなものであると考えられます。」中高年になると、テロメアが縮んで細胞の寿命が尽きます。それに連れて、臓器の細胞数も次第に減少して行きます。この細胞の減少が、臓器の機能低下に繋がるのです!年を取るに連れて、体全体の機能が低下して行く。その原因の一つが、細胞の寿命を決めるテロメアにあったのです。では、そのほかのデータ原因にはどんなものがあるのでしょう?たとえば身体が活性酸素によって錆びるのも原因の一つ。人間の生命は、酸素を体に取り入れ、エネルギーに変える事で維持されます。しかし、その際に生まれる活性酸素は、強力な酸化力で、体の至る所の細胞に錆を生じさせ、体の老化を招くのです。また体の細胞を形作る様々な蛋白質の変化も老化の原因。蛋白質は分解と合成を繰り返していますが、その過程で異常な蛋白質が増え身体の老化を招くのです。更に、身体の中の老廃物が排出しきれず、血液や細胞の間などに溜まってしまうのも老化の原因の一つ。体内で出来た老廃物が、データ排出しきれず体に溜まると、老化を招いてしまいます。そして、遺伝子の修復エラーも老化の原因!私たちの遺伝子は何らかの原因でたえず傷ついています。この傷の修復にエラーが出ると老化を招くのです。老化については、現在分かっているだけでも、様々な原因があります。それらが複合的に絡み合って、老化が生じるのです!
『アンチエイジング』とからだ
データ医療の歴史を振り返る時、これまでの医療は、主に病気の治療を目的としたものでした。しかし、それとは考え方の違う、新たな医療として、注目されているのがアンチ・エイジング。病気に罹ってからではなく、病気に罹る前に手を打つ!老化を予防、更に実際の年齢より若い体に戻すことを目指した医療です。アンチ・エイジングを考える上でお手本となるのは、健康で長生きしているお年寄りたち!大きな病気もなく、元気な高齢者の皆さんには、データ共通点があります。それは普通の人たちに比べて、バランス良く年を取っている事。でも、バランスのいい老化って、具体的にどういう事?それは、若い頃から身体に弱点を作らない年の取り方!我々の身体には大抵30代、40代になると、何らかの弱点が発生します。アンチ・エイジングでいう弱点とは、生活習慣病に繋がる身体の変化!たとえば、30代で既に血圧が高いデータそんな方は血管に弱点を抱える事になります。血管の弱点は、年を重ねるほど大きくなり・・やがては動脈硬化を起こし、血管の詰まる危険も出てきます。頭の血管が詰まれば、脳梗塞に!心臓の血管が詰まれば、心筋梗塞!たとえ、身体の他の部分は健康でも・・血管の老化が進んでは、長生きは難しくなります!つまり、30代・40代の時にこそ、アンチ・エイジングを意識する事が大切!他にも、アンチ・エイジングを考える上では、次の3点に注意!年齢と共に免疫力が低下すると何かが起きる!細菌やウイルスから身体を守ってくれる免疫。若い頃は単なる風邪ですんだ細菌感染も…年を取れば取るほど、肺炎へと、進行しやすくなります。年と共に様々な感染症に罹り易くなる。データそれは免疫力低下のせい。免疫力は20歳から下がり始めます20歳の免疫力を100%とすると、40歳代では50%、70歳を越えると、10%にまで、低下する場合があります。その理由は年齢と共に、リンパ球を作る機能が低下するため。体内にウイルスや細菌が侵入すると、出動して攻撃・退治するリンパ球。しかし年齢に連れて、データその製造機能は低下。感染症に罹り易くなるのです。免疫力の低下は、喫煙習慣や、精神的なストレスでも起き易いものです。アンチ・エイジングの注意点その一。加齢に伴う免疫力低下に拍車をかけないよう、喫煙習慣や、精神的ストレスを避けることが必要!注意点その2。ホルモンの分泌低下に気をつける!年齢と共に、様々なホルモンの分泌も低下します。例えば骨の成長を促進する成長ホルモンが減少すると、骨は脆くなります。いわゆる骨粗鬆症の原因です。男性ホルモンとして有名なテストステロンも、年齢に伴って、分泌量が低下。すると筋力が低下したり・・・内臓脂肪がつきやすくなります。データアンチ・エイジングでは、その対策法として、成長ホルモンやテストステロンなど、ホルモン剤の補充を行います。注意点その3。酸化ストレスは要チェック!身体中で発生する活性酸素。酸化ストレスとは、その活性酸素によって、身体中の細胞が酸化してしまう事。活性酸素は、私たちが呼吸するだけで発生します。データさらに血管内を流れる血流がストレスなどで変化した場合にも発生!そして体に紫外線が当たっても、活性酸素は発生します。身体の細胞が活性酸素に酸化されると何が起こるのか?細胞全体、または・・・細胞の中の核や、ミトコンドアを包む膜が弾力が失われ硬くなって、細胞全体が壊れます。それはやデータがて老化へとつながります。活性酸素。それは老化を早める危険物質!この活性酸素を抑える役目をするのが、ビタミンCやEなどの抗酸化ビタミン。酸化ストレスから体を守るため、アンチ・エイジングでは、抗酸化ビタミンのサプリメントを使います。老化を予防するため、そうした行動を慎み、活性酸素を抑える、抗酸化ビタミン、CやEを摂るように心がけましょう!
『アンチエイジング』と病気

データアンチ・エイジングのでは、活性酸素の危険から、体を守る事が大きな課題。何故なら、活性酸素は様々な病気の原因となるから!本来老化は緩やかに進みます。しかし病気に罹れば、一気に加速度がついてしまいます!活性酸素が引き起こす病気。その一つが動脈硬化。その原因は悪玉コレステロール。データこれは有名!しかし、悪玉コレステロール自体は、実は体に害のないもの。活性酸素が、真の悪玉へと変身させるのです!血液中のコレステロールに活性酸素が結びつくと、酸化コレステロールに変化します。すると血液の中を漂いだします。こうなると、身体にとっては邪魔者!退治しようと白血球が集まり、食べはじめます。しかし、酸化コレステロールの量が多いと、データ白血球は食べ過ぎて身動きが取れなくなり・・そのまま血管の内膜に付着。血管を狭めてしまいます。こうして起きるのが、動脈硬化!そのため、活性酸素を抑え込み、動脈硬化を防ぐことは、アンチ・エイジングの重要なポイントです。一方、現在、患者と予備軍を含めると実に1620万人にも上るといわれている糖尿病。その糖尿病の発症には食生活と、遺伝の関わりが大きいとされてきました。しかし実は、活性酸素も発症に大きく関わっていました!糖尿病は、血液中のブドウ糖が多くなりすぎた結果、全身の血管や神経が冒される病気。本来血液中のブドウ糖は、膵臓の分泌するホルモン・インスリンの働きで、データ一定に保たれています。そのためインスリンの働きが悪くなると、血液中のブドウ糖が多くなってしまいます。活性酸素はそのインスリンを作り出す、膵臓の細胞を破壊します!すると体内でインスリンが不足。血液中のブドウ糖がコントロール出来なくなり、高血糖の状態に!そして、この状態が続けば・・・当然、糖尿病を発症する危険性も高まります。更に、活性酸素が原因で、失明の危険がもたらされる病気もある!近年急増している、その病の名は加齢黄斑変性症!視野の中心が霞んだり、歪むのが初期の症状。データ病気の進行に連れて、目の霞みは視界全体へと広がって行きます。これが加齢黄斑変性症を起こしている網膜。丸で囲んだ所が黄斑部で、既に出血が起きています。黄斑部は網膜のうち、直径1.5ミリ程度の場所。そこの組織の変性によって発症します。なぜ活性酸素は、組織の変成を引き起こすのでしょう?黄斑部は網膜の中でも、目に入った紫外線が当たる場所。紫外線が当たると、そこに活性酸素が発生。その部分の視神経の脂肪や蛋白質を酸化させて、血管を破壊。出血を起こして、目を霞ませます。かすみ目の原因となる出血を、放置すると次第に網膜全体に広がり、やがては失明に至る危険性も出てきます。
セルフメディケーションポイント!  

セルフメディケーション
〜からだにいい生活〜
データアンチ・エイジングに有効なプログラムがあります!ある2つの方法で老化の進行を防ぎます。では、一体どんな事をするプログラムなの?人間総合科学大学 熊谷修教授は、老人の生活と体の老化の関係について、研究を続ています。『老化を遅らせるプログラムにTAKE10というプログラムがあります。』えっテイクテン? テイクツーじゃなくて?!『運動のプログラムと自分の食生活を見直して、できるかぎり老化のすすみにくい食生活を実践していくデータ。この二つの領域のプログラムが日本で初めて合わさった非常に実行可能性にとんだプログラムです。』そのプログラムでは、一日に10品目の食材を食べ十分間の運動を行うのが基本。10品目に10分間。だからTAKE10なのです! 10品目の食材、一体どんなものを食べればいいのでしょうか?データ1つ目の食材は肉。豚でも牛でもOK。2つ目は魚介類。3つ目は卵。4つ目は牛乳5つ目は納豆などの大豆類。6つ目は海草類。7つ目は芋類。8つ目は果物。9つ目の油。サラダ脂やバターなどの事。最後が緑黄色野菜。以上10品目!先生『私たち日本人が主菜、副菜からいろんな食品とるわけですけども、その8割5分は10品群で構成されているんです。だからこの10品食品群をとればかなりバリエーションのある栄養素がとれていることとなります。』たとえば朝食にオレンジジュースと、牛乳からできるヨーグルト。そして、油で焼いたハムエッグを食べると5点。昼食に、魚と野菜・海草・芋が入った煮物、大豆が原材料の味噌汁を食べれば、更に5点加わって10点。これで、データ全ての食品を食べた事になります。こういう具合に、一日10点を目指す訳です。先生『この得点が高い人ほど、なんと寝たきりのリスクが低いということが約700名の高齢者の5年間の追跡調査できちんと科学的に究明されています。』地方都市に暮すお年寄りにTAKE10を行って貰った所、寝たきりになるリスクが低下する!という、データ画期的なデータが得られたのです。次に、TAKE10のもう一つの柱、十分間の運動プログラムとは?先生『これまず、お金がかからない。どこでもできる。だれとでもできる。だれでもできる、簡単な内容。これがミソです。』でデータは先生に、具体的なプログラムを教えて頂きましょう。まずはストレッチで、体の筋肉や筋を伸ばします。これは、腕・脇・腰の筋肉や筋を伸ばすストレッチです。続いて首筋を伸ばすストレッチ。データまず腕をこのように掴み・・そして、頭を斜め前に傾けます。この動きを左右両方で行います。この他にも、腿そして背中を伸ばす、ご覧のようなストレッチがあります。行う際のポイントは、決して無理をしないこと!続いて、腿の筋力アップのトレーニングをご紹介しましょう。データ踵をつけたまま膝を曲げる事で、腿の筋肉が鍛えられます。また、膝を曲げずに踵を上げ下げすれば、ふくらはぎの筋肉を鍛える事も出来ます。その他、お尻や腹筋の筋肉を鍛えるプログラムもあり、全体では、歩くのに必要な部分の筋肉が鍛えられます。このように、データストレッチと筋肉トレーニングを一種類ずつ組み合わせ、一日10分間毎日行います。普通、70歳を過ぎると歩く速さは遅くなるもの。しかし、このプログラムを毎日行う事で、筋力の低下が抑えられ、足が遅くなるのが止まった、というデータも得られています。先生『このTAKE10の運動と栄養のプログラムを習慣化していただくことで、こんな簡単な内容でも、なんと老化に伴う身体の衰えっていうのがストップできる、ということがわかっています。まず、間違いなく、実践していただければ老化を防止できると思います。』10分の運動に10品目の食事。日常生活にTAKE2、いや、TAKE10を取り入れて、あなたも老化の進行を遅らせましょう!

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