子宮筋腫の治療で、ここ最近注目を集めているのが、筋腫を小さくするという治療法の「
子宮動脈塞栓術」です。日本では、まだあまり行っている病院は多くありません。この治療法は、ももの付け根の
大腿部の血管から、
カテーテルを入れて、筋腫に栄養を送っている動脈に特殊な物質をつめ、
筋腫を小さくするというものです。
つまり、筋腫に栄養が送りこまれないようにするというわけです。
治療は90分程で終了し、翌日には退院できます。6ヵ月後には、このように筋腫が小さくなりました。今後が期待されている治療法の一つです。そしてもう一つ筋腫を小さくする薬も登場それが「
GnRHアンタゴニスト」という薬剤です。今までの薬は、脳の受容体を刺激するスピードを早め、ホルモンを一瞬にして使い切るというものでした。アンタゴニストは、受容体の鍵穴そのものをロックして
女性ホルモンの分泌を抑えようというもの。ただし閉経に似た状態を作り出すため、更年期障害などの副作用がないかまだまだ研究段階です。筋腫は切除するだけでなく小さくするといった選択肢を選ぶことが、今後主流になってくるでしょう。