赤ちゃんに母乳を与える、女性にとって、大切な胸。しかし近頃、女性のライフスタイルが変化したことにより、この胸に異変が起きています。それが「乳がん」。乳がんは、いわば女性の現代病です。
厚生労働省の調べによると、乳がんの患者数は年々増加。1975年と比較すると、実に3倍も増えているのです。一方、年齢別で見てみると、40歳代後半でピークを迎えます。さらに女性に限れば、がんの中でも乳がんが一番多いという恐ろしい病気なのです。
乳がんは、早期発見が可能で、患者の多くは、最初に自分で乳房のしこりに気付くといいます。乳がんはがんの中でも「自分で発見できる唯一のがん」なのです。
でも男性の皆さん、「自分には関係ない」なんて安心してはいませんか?
実は、男性にも乳がんは発症するのです。
乳がんは、自分でしこりに気が付いて発見することが多いのです。
早期乳がん
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しこりの大きさ2cm以下
他の部位に転移していない |
乳房を残した
治療が可能
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非早期乳がん
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他の部位への転移に関係なく
しこりの大きさ2cm以上 |
乳房を全部取る
必要あり
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更に乳がんは、がん細胞がリンパの流れにのって、脇の下のリンパ節へ転移しやすいため、リンパ節まで切除する事も多くあります。がんが大きくなっていくと引きつれを起こしたり、乳頭の陥没を招いてしまうことがあります。これはがん細胞が乳腺と皮膚を結合させている繊維を引っ張るために起きてしまうのです。さらに、乳頭から黄色や褐色の分泌物が出てくる事があります。乳房内の病変から出血して、時間がたって出てくるためです。皆さんは、これほどの状態になるまでよく放っておいたなと思うかもしれません。
残念なことに、形のはっきりした2センチくらいの大きさにならないと、しこりは発見しにくいのです。ただ、しこりなどで、病院を訪れる患者さんの95%は、良性の腫瘍です。
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